「でも、結婚は天国じゃないわ。むしろ、地獄よ。

結婚した次の日から、夫への疑いが芽生えるわ。
そして、それは一生続くの。
あなたにそれが、耐えられるかしらね」


かつての不倫相手の妻から元・愛人に向けて毒々しい祝辞が送られたドラマ「美しき罠〜残花繚乱」(TBS)。2月5日放送の第5話では主人公・りか(田中麗奈)が圭一(青柳翔)といよいよゴールイン。しかし、きなくさい火煙がそこかしこに立ちのぼっていて、まるで大団円の気配がない。

結婚式直前。
りかの家の合い鍵を美津子(若村麻由美)につきつけられた荘太(村上弘明)。
「会社の子に手を出したのは初めてよね。なんなの、あの子が特別なの?」
美津子が怒り狂っても、荘太は平然。
「だから圭一を彼女に紹介したのか」とあきれ顔で美津子を非難する。
挙げ句、「もうこれ以上、下品な真似をするな」と釘を刺す。悪びれないってすごい。


結婚式前日。
圭一が美津子を訪ねてくる。
クラムチャウダーを作ってくれとねだり、二人が出会った頃の思い出を語る。
「ずっとあなたが好きだった。あなたにしか気持ちが向かないんですよ。式の前日だというのに、どうすればいいんですか!!!」
悲劇のヒロインモード発動(男だけど)。
美津子がつられて「私だってあなたのことが好きよ! 本当は結婚なんてして欲しくない!」と盛り上がると
「今の言葉、もっと前に聞いてたら、僕は結婚なんか決めてなかった……結婚なんか……」
と思い詰めて、身もだえ。

でも、結局「あの夜のことは忘れて」「今言ったことも嘘。忘れて」「もう来ないで、二度と」と拒否され、傷心の圭一。次は麻紀を呼び出し、ベッドでガバーッ。バーボンを飲まされ、ぐーすか眠ってしまう。バカバカ。
どれだけ脇が甘いのか。

麻紀は、りかの友人として結婚式にも招待されているので当然、明日が結婚式だと知っていて、引き留めたり、強いお酒を飲ませたり。挙げ句、スマホで圭一の寝顔を激写。それもバスローブ姿の自分も一緒に映し込んで、だ。悪い予感しかしない。

そして迎えた、結婚式当日。
派手な赤のゼブラ柄のドレスで会場に現れた麻紀。
女子社員に囲まれている荘太を目ざとく見つけ、「誰? あのカッコいい人」とロックオン。
すかさず「良かったら電話ください(はあと)」と書かれた名刺を渡し、
「奥様こそ、本当にお綺麗でお歳に見えませんよ」と美津子を挑発するなど、やりたい放題。
そして、いよいよ圭一と麻紀がご対面。
誓いのキスをして、バージンロードを出口に向かって歩き出したと思ったら、
目の前に、つい数時間前に枕を共にした女。
うふふと笑いながら、小さく手を振ってウインク。
これは怖い。

しかも、麻紀の手元にはまだ爆弾がある。
多少温存するのかと思ったら、結婚式が終わった後、エステ待合室から、うふふんと送信。
相手はもちろん、りか。えらくカジュアルに写真メールしちゃってましたけど、本当に?
りかと美津子が、男たちにぶんぶん振り回される中、我が道を行く麻紀。さらに予告編ではこれまで影が薄かった、もうひとりの書道友達・泉(高橋かおり)が荘太に口説かれていた。えー! 荘太はどこまで手を広げるのか。王国でも作る気か。50代男のエネルギーに圧倒されつつ、今夜9時から!
(島影真奈美)
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