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映画監督・森田芳光が北川景子に渡した自作「の・ようなもの」とは

「の・ようなもの」の製作費は当初、森田が自主制作した「ライブイン茅ヶ崎」を見て協力を申し出た友人が出資してくれる予定だった。配給会社にもそう言って契約を取りつけたが、撮影に入る直前にその友人が病気で入院してしまう。突然あてがなくなった森田は、けっきょく両親に頼みこんで実家を抵当に何とか資金を捻出した。

できあがった映画は1981年9月、森田の地元・渋谷の東急文化会館で封切られた。森田の心配をよそに初日から立ち見が出る大盛況だったが、まだ不安が残る。そのため、劇場で伊藤に連日のようにサイン会をさせるなど集客や宣伝に力を注いだ。その甲斐あって連日劇場は満員となった。

もっとも、単館上映では宣伝費しか回収できず収入はゼロ。そのうえ公開から約5カ月間、1本も仕事の依頼がなく、森田は3千万円もの借金を抱えて途方に暮れた。しかし翌82年2月に入って一気に3本も仕事が決まる。そのうちのひとつは、森田の出世作「家族ゲーム」の企画だった。このほか、「の・ようなもの」に感銘を受けたシンガーソングライターの財津和夫(当時チューリップのリーダー)の推薦で、森田が構成作家、伊藤克信をパーソナリティにラジオ番組も担当している。

モノを通して人物を描く


財津和夫は「の・ようなもの」を《日本の映画は押しつけがましいのが多いのに、これはまったくの叙事で、情けがないんですよね。(中略)登場人物がよそいきの顔でしゃべっていて、心の底を見せようとしないのね。/それがすごく哀しかったというか感動したんですよ》

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