「裂固さんだよ」と裂固さんの笑顔で韻を踏んでスタート。
チャレンジャーが5人のモンスターを倒せば賞金100万円獲得の即興のラップバトル。
即興で、韻を踏みながら、言葉とリズムを相手にぶつける8小節3ターンの勝負だ。
3本勝負、2本先取で勝利。
ただし、判定が全員一致するとクリティカルとなり即勝利確定である。
先週、ACEと戦って勝ち抜いたチャレンジャーは、規格外のラップバカ押忍マン。
ふたりめのモンスターは、仁王立ちの内弁慶崇勲。
サイプレス上野、押忍マン、崇勲の三人で、「Monsters War」でチームを組んで、マンガの悪ガキキャラ三人組のような完全無欠のノリノリ具合で興奮のバトルを繰り広げた。
闘魂の同門対決である。
ROUND1。
先攻、崇勲。
「Good Night Good-bye ここでは軍配 上がるの崇勲 分からせるだけ」
押忍マン、「軍配」のワードを受け取り、
「軍配上がらぬBoomBoomBye 何言ってんだダサい分際黒一色」
と黒一色のいでたちの崇勲をディスり、さらに、
「本当に先攻ヘタくそっすね やみくもに攻めてもそんなディス俺に当たんねぇぞ」
と煽りVで語っていた「崇勲は先攻がヘタ」説を力説して、押忍マンがクリティカルで勝つ。
崇勲は、当意即妙な受け答えの上手さが目立っていたので、「先攻がヘタ」という言葉の呪縛に絡め取られてしまったのか。

次なるモンスターは、輪入道。
輪入道と押忍マンは、ガッツリふたりで番組(「わにゅう道場」FRESH!)をやっている仲。
「お互いがお互いの手の内を知り尽くしているわけですから、これは面白いバトルが期待できますね」とUZI。
「何回でも言うぜお前とやりに来た お前はマジ強くて本当に良いヤツだ」
と押忍マン、やりにくそう。お互いを良く知ってることが裏目に出たか。
輪入道「ライム詰まった脳内ぶちかます ノータリンな面じゃ無理だ」
押忍マン「何週に1回会ってると思ってんだ 毎週だぜこの野郎」
と、やりあってるうちに
「人にバカ野郎とか言う前にまずは何で自分が冠番組ねぇのか考えてみな」
と、いっしょに番組やってる相棒に対して輪入道のえげつないディス。
「そんなことくだらないこと目指してねぇ」的な返しかと思いきや、
「説教くせえな」からの
「俺がどれだけ自分の仕事費やして お前の「わにゅう道場」やってると思ってんだ」
の返し。
輪入道の冠番組の宣伝にどんどんなっていく。
1対4でモンスター輪入道の勝利。
ROUND2。
「説教くせぇ面倒くせぇ色々言ってる だけどオメェさっきからずっと俺の顔一回も見てくれてねぇ」
と輪入道。
もともと、押忍マンは、相手がやっている間、相手の顔を観るタイプじゃない。
にもかかわらず、そう言われると、輪入道戦になってから、押忍マンは、体をくたっとさせて、上を見たり、輪入道のお腹あたりを見たりして、目をそらしてる印象が強くなる。
押忍マンは、「だいたい何回かチラチラ見てんのに」と半ば認めながら「嘘ばっか言ってんじゃねぇよクソラッパー」。
最後は「吹き飛ばすぜ輪入道バブル乗り越えるTrouble」と決めるが、2対3で、勝者モンスター輪入道。
二戦ともリスペクトしあっている相手とのバトルだったせいか、バチバチのバトルというよりも再会した仲間と対話しているような戦いが続いた。仲良しだな!
(テキスト/米光一成 イラスト/まつもとりえこ)