脚本:福田 靖
演出:渡邊良雄
音楽:川井憲次
キャスト:安藤サクラ、長谷川博己、内田有紀、松下奈緒、要潤、大谷亮平、
桐谷健太、片岡愛之助、橋本マナミ、松井玲奈、呉城久美、松坂慶子、橋爪功、瀬戸康史ほか
語り:芦田愛菜
主題歌:DREAMS COME TRUE「あなたとトゥラッタッタ♪」
制作統括:真鍋 斎

116話のあらすじ
昭和33年8月25日、梅田の大急で「まんぷくラーメン」を売り出した萬平(長谷川博己)と福子(安藤サクラ)。だが、売れ行きは芳しくなくて……。
「てんぷくラーメンに見えてきた」
週明け。いよいよまんぷくラーメンが発売され、購買者殺到? かと思ったら、売れない。
福子は、その場で、ラーメンを作って見せることを思いつきます。が、お客さんには三分が待ちきれません。
萬平が三分を真剣に測っている間、福子はラーメンができるまでを客に語ってきかせます。
「順番が間違ってた わたしはアホや アホアホ〜」と自分を責める福子。懸命に喜劇役者の役割を担おうとしているのを感じます。
鈴(松坂慶子)も一緒になって、福子との母娘漫才のようなコンビネーションがなかなか良かったです。
実際、3分、しゃべっていて、右下にデジタル時計表情が。
眼の前でラーメンができるとこを見て、食べて、美味しいと感じて、仕組みもわかって、興味をもつお客さんもいたが、結果的にたいした効果はなく……。
こんなときこそ、鈴が昔、余興でやった「国定忠治」みたいな感じの芝居仕立てで見せたらよかったのに。
そして、こんなときこそ、「大急ですよ」の小山(夙川アトム)がチクチク嫌味を言いながら見回りに来てほしいのに。
ほかの場所に売りに行ってた世良(桐谷健太)や真一(大谷亮平)も売ることはできず……。
高価なのではないか、どうしたものかとみんなで考えていると、鈴が、パッケージデザインがよくないんじゃないかと言い出します。
人生の荒波をモチーフにしたデザインは不吉ではないかと鈴が思って、「まんぷく」が「てんぷく」に見えてきたと大騒ぎ。ここは、笑ってしまいました。
松坂慶子がもうずーっと初登場のころから、役のリズムをキープして、崩さないから、安定のおもしろさなのです。
安定のおもしろさと言えば、忠彦(要潤)。パッケージデザインが売れない理由じゃないかと言われ、落ち込み、「画家をやる資格なんかない」とまで思いつめてしまいます。その表情がいい。
やがて、デザイン改定案を描いて、池田の萬平の家を訪ねてきます。どんな新デザインがスケッチブックに描かれているのか、気になります。
忠彦さんは、売れなくても好きな絵を描いてきた人なので、自分のデザインで売れないからといって落ち込む人ではない気がするんですよねえ…。一回売れてしまうと変わってしまうのでしょうか……。という感じで忠彦のキャラはブレブレなのですが、ナイーブさ、思い込みの激しさは、ブレてなく。そこがチャーミングであります。
(イラストと文/木俣冬)
連続テレビ小説「まんぷく」
◯NHK総合 月~土 朝8時~、再放送 午後0時45分~
◯BSプレミアム 月~土 あさ7時30分~ 再放送 午後11時30分~
◯1週間まとめ放送 土曜9時30分~
朝夕、本放送も再放送も オールBK制作朝ドラ
「べっぴんさん」 BS プレミアムで月〜土、朝7時15分から再放送中。
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「あさが来た」 月〜金 総合夕方4時20分〜2話ずつ再放送
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