連続テレビ小説「なつぞら」
◯NHK総合 月~土 朝8時~、再放送 午後0時45分~
◯BSプレミアム 月~土 あさ7時30分~ 再放送 午後11時30分~
◯1週間まとめ放送 土曜9時30分~

第2週「なつよ、夢の扉を開け」 演出:木村隆文 第11回(4月12日・金)視聴記録


なつ、漫画映画を見る 
「おはよう日本 関東版」の高瀬耕造アナは夕見子がお気に入りの様子。「率直でいいですよね」「牛乳嫌いなんですよ ふふ」と笑っていた。ふふって……。
高瀬耕造アナの仕上がりがすごい。
そんな夕見子ちゃんの11回のセリフは、「もしかして漏らしたの?」「私はずっと我慢してた」。高瀬アナの期待に応えるかのようにものすごく率直だった。

漏らしたわけではないなつ。家族参加可能の学校主催の映画上映会ではじめての漫画映画を見て、しばらく立ち上がれないほど感銘を受けたのだ。
それはポパイ。ほうれん草を食べて心も体も強くなるポパイの活劇。
見ている人たち(主に子どもたち)の表情がものすごく楽しそうで良かった。

あんな家に 
なつは、天陽くんの両親に会う。お父さんは郵便やさんだった。開拓を諦めて郵便やさんになった彼は、天陽がなつを家に誘うと「あんな家に」と恥ずかしそうにする。
実際に行ってみると、森の奥の小さな家だった。
かなり童話的に描かれていて貧しさをグイグイ押し出してないので辛い気持ちにならなくて済んだ。ただ、天陽くんが黒い絵の具がほかの色より安いから黒い絵ばかり描いているというセリフや、荒れ果てた土地と、それに対する絶望のセリフで、大変な状況は十分伝わってきた。

なつに「いろいろ大変なことがあったんでしょうね」という天陽のお母さんタミ。小林綾子が演じているものだから、彼女がこどものときに主人公の幼少時代を演じて大人気で、現在BS で再放送中の「おしん」のいろいろ大変なことを思ってしまった朝ドラファンも少なくないのではないか。

拓北農兵隊 
戦争で家をなくした人たちに政策として、北海道で土地を開拓するようにすすめたものの、すでに開拓できる土地がなかったという悲劇を説明する戸村悠吉。天陽くんを助けてほしいとおじいさんに頼むが、無理と言われて悔しがるなつ。てぬぐいでほっかむりしたなつがかわいい。
また、食卓でみんながしゃべっているとき、おぼつかないながら、箸を手渡している明美もかわいい。

柴田家でのびのび暮らし、怒りの感情を出せるようになったなつ。それは少なからず幸せだから、とお父さん(ウッチャン)のナレーション。かわいいとか美味しいとか楽しいとかいうシンプルな感想だけでなく、怒りとはなにか、幸福とはなにか、について複雑な思考を促してくる。
味わいどころ満載で、まだはじまって2週間とは思えない「なつぞら」、子供時代をもっと見たいけど、第3週はいよいよなつが高校生に。

あらすじはこちら(ネタバレを避けたい方はお気をつけください)。

第3週「なつよ、これが青春だ」(4月15日・月〜演出・田中正)あらすじ


昭和30 年初夏、なつは牧場を手伝いつつ、農業高校に通っていた。ある朝、母牛が産気づき、泰樹は出産の準備をするが、生まれた仔牛は息絶えようとしていた。動揺する泰樹たちの前で、なつは思わぬ行動で仔牛の命を救う。一方、柴田家では酪農の経営をめぐり、泰樹と剛男がぶつかっていた。家族の仲違いに悩むなつは同級生の雪次郎(山田裕貴)に相談すると、演劇部顧問・倉田先生(柄本佑)を紹介される。倉田のアドバイスは意外なものだった!
「なつぞら」11話「いろいろ大変なことがあったんでしょうね」おしんのセリフが沁みた

第3週、ここが気になる。


◯いよいよ広瀬すずの登板。天陽くんは吉沢亮に。
◯仔牛の危機。
◯演劇部の先生として柄本佑(「あさが来た」の白蛇はん、「まんぷく」安藤サクラの旦那さま〈実生活〉)登場。


登場人物とキャスト 登場順


奥原なつ 広瀬すず 幼少期 粟野咲莉…主人公。戦争で父母を亡くし、兄と妹と別れ、剛男に連れられて北海道に引き取られてきた。
生活を保障してもらう代わりに酪農の手伝いをする。父の描いた家族の絵を大切にもっている。
佐々岡信哉 工藤阿須加 幼少期 三谷麟太郎…空襲のとき、なつを助ける。
柴田剛男 藤木直人…柴田家の婿養子。なつの父の戦友で、戦災孤児となったなつを十勝に連れて来た。妻を「ふじこちゃん」と呼ぶときがある。
柴田富士子 松嶋菜々子…剛男の妻。開拓で苦労してきたので、ひとに優しい。
柴田照男 幼少期 岡島遼太郎…柴田家長男。搾乳をさせてもらえない代わりに薪割りを頑張っていたが、なつが来たことを機にようやく搾乳させてもらえた。
柴田夕見子 幼少期 荒川梨杏…柴田家長女。勉強が好き。
牛乳嫌い。同い年のなつに嫉妬を覚えたが、剛男に説得されてなつを受け入れる。
柴田明美 幼少期 吉田萌果…柴田家次女。
柴田泰樹 草刈正雄…柴田家当主。頑固者で幼いなつにも容赦なく厳しく接するが、意地悪ではなく、彼の人生哲学に基づいたもの。他人に頼らず己の力で人生を切り拓くことを心情としている。甘いものが好き。
奥原咲太郎 幼少期 渡邉蒼…なつの兄。タップダンスが得意で、米兵にかわいがられていた。孤児院にいる。
奥原千遥 幼少期 田中乃愛…なつの妹。親戚に引き取られている。


2回
焼け跡にいたおばあさん北林早苗…情にほだされなつたちに食べ物を分ける。演じている北林は朝ドラ第1作め「娘と私」の娘・麻里の少女時代役を演じた。
戸村悠吉小林隆…柴田牧場で働いている。
戸村菊介音尾琢真…悠吉の息子。嫁募集中。

4回
小畑とよ 高畑淳子…帯広在住。泰樹の昔なじみ。口の減らない元気な人。
小畑雪之助 安田顕…とよの息子。菓子店・雪月の店主。菓子作りに情熱を注ぐ。
小畑妙子 仙道敦子…雪之助の妻。

小畑雪次郎 幼少期 吉成翔太郎…雪之助、妙子の長男。

5回
山田天陽 幼少期 荒井雄斗…音問別小学校でなつと同級生になる。東京からやって来た。絵が上手。馬が好き。
大作 増田怜雄…音問別小学校の生徒。
実幸 鈴木翼…音問別小学校の生徒。
さち 伍藤はのん…音問別小学校の生徒。
山田正治 戸次重幸…天陽の父。東京から北海道にやって来たが土地が悪く、農業ができず、郵便局で働いている。

8回
山田陽平 市村涼風…天陽の兄。絵がうまい。

9回
なつの父 内村光良…日本橋で料理人をしていた。絵が上手。家族のことを思いながら戦死した。

10回
花村和子 岩崎ひろみ…音問別小学校の教師。 
校長先生 大塚洋…音問別小学校の校長先生。
山田タミ 小林綾子…天陽の母。

脚本:大森寿美男
演出:木村隆文 田中正ほか
音楽:橋本由香利
キャスト:広瀬すず 松嶋菜々子 藤木直人 岡田将生 比嘉愛未 工藤阿須加 吉沢亮 安田顕 仙道敦子 音尾琢真 戸次重幸 山口智子 柄本佑 小林綾子 高畑淳子 草刈正雄ほか
語り:内村光良
主題歌:スピッツ「優しいあの子」
題字:刈谷仁美
タイトルバック:刈谷仁美  舘野仁美 藤野真里 秋山健太郎 今泉ひろみ 泉津井陽一
アニメーション時代考証:小田部羊一 
アニメーション監修:舘野仁美
アニメーション制作:ササユリ 東映アニメーション

制作統括:磯智明 福岡利武
(木俣冬)
編集部おすすめ