理研の研究費概算要求45%減 STAP細胞をめぐり引責

理研の研究費概算要求45%減 STAP細胞をめぐり引責

 文部科学省の2015年度概算要求で、神戸市の理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(CDB)運営費が14年度予算よりも約45%少ない、15億8,000万円程度になることが分かった。通常、来年度予算を要求する場合、前年度の1割程度を増額して求めることがほとんどで、概算要求額が前年度予算の約半分近くになるというのは異例だ。理研関係者の話では、削減対象となるほとんどは研究費で、理研全体での要求額は14年度予算から5億円マイナスの528億円となる。STAP細胞問題が大きく影響を与えているようだ。


 8月には文部科学省が理研に対し、03年に独立行政法人となって以降初めて、来年度予算の概算要求額の減額を求めた。文部科学省が所管する研究所・開発所法人の中で、減額される見通しであるのは理研だけである。理研は研究機関全体を見直して、研究の一部廃止やCDBの部分的解体も視野に入れている。


 理研全体を大きく揺るがしたSTAP問題は、理化学研究所ユニットリーダーである小保方晴子氏の研究不正疑惑が焦点となった。理化学研究所の遠藤高帆上級研究員はSTAP細胞の遺伝子情報を分析し、ES細胞の可能性が高いことを論文で発表。さらに遠藤氏は10月1日に東京都内で記者会見を開き、STAP細胞は存在しないと結論づける発言を行った。


 10月23日には理化学研究所の野依良治理事長が研究不正を引き起こしてしまった責任を取る形で、3か月間、給与を10分の1自主返納することを発表した。理事5人に対しても、1~2か月間、給与を10分の1返納させるとした。今後は研究不正を防止するために改革を図っていく方針で、行動計画に基づき幹部を入れ換え、外部の有識者に意見を求める「経営戦略会議」「運営・改革モニタリング委員会」を設置する。STAP細胞の信憑性が疑われる事態に陥ってからの理研の対応の遅さに社会の批判も高まっている。将来性のある確かな研究を守るためにも徹底した体制の見直しが必要だろう。(編集担当:久保田雄城)

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