レビュー

『体力おばけへの道 超ハードモード編』というタイトルは実にインパクトがある。体力に自信がある人向けの本かと思いきや、読み進めると、運動への心理的ハードルを劇的に下げてくれる一冊だと気づかされる。

運動が苦手な人ほど「体力づくり=必死の努力」と思いがちだが、本書はその前提を鮮やかに覆す。重要なのは根性や意志ではなく、体の仕組みを理解し、適切な刺激を与える「設計」なのである。
前著が、体力づくりを生活に引き戻し、「これならできる」という希望を読者に与えたのに対し、本書はその先を行く。「もう一段上の体を目指したい」という声に応える形で誕生した本書における「ハード」とは、決して無理を重ねることではない。限られた時間で効果を最大化する、合理的な負荷設計の戦略を指している。
核となるのは「超HIIT」である。1種目わずか20秒という短い集中を軸に、3種目合わせても数分で完結する。それでいて、最新の運動生理学に基づき、有酸素系と無酸素系の両方に働きかける運動なのだ。
運動を「意志で耐える苦行」から「人体システムのハック」へ。この視点の転換は、多忙な現代人にとって欠かせないものだろう。年齢や環境にかかわらず、自分史上最高の「動ける体」を本気で手に入れたい――。そんな願いを持つすべての人に、本書は最短距離のロードマップを提示してくれる。

本書の要点

・体脂肪は「使われないから残る」備蓄エネルギーである。高強度インターバルトレーニングによって体を「脂肪を使うモード」へ強制的に切り替える必要がある。
・スタミナの上限に近い運動を行って、体に「酸素の借金」をさせると、運動後も代謝が高い状態が数時間から半日続く。
・おすすめは、フルバーピー、アリゲーターステップ、スーパースプリントの3種目だ。毎回3種目すべて行い、合計30日間の運動を積み上げるとよい。



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