間もなく始まるゴールデンウイーク。目玉は、前作が世界で13億ドル以上の興行収入を稼ぎだした、スーパーマリオブラザーズの世界を描くアニメーション映画の第2弾「ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー」だろう。
アニメーションでは、アヌシー国際アニメーション映画祭で長編グランプリにも輝いた、遠い未来から来た少年と近未来の孤独な少女との触れ合いを描くフランス製のSF作品「ARCO/アルコ」も見逃せない。
映画ファン待望の作品としては、20年ぶりに続編が登場する「プラダを着た悪魔2」(5月1日公開)も注目の的。メリル・ストリープ演じるミランダが編集長を務めるファッション誌「ランウェイ」が存続の危機に陥り、前作で彼女のアシスタントだったアン・ハサウェイ演じるアンディが、特集エディターとして編集部に復帰。彼女たちがファッション業界に旋風を巻き起こす。華麗なファッションも見ものの働く女性たちのコメディーだ。
久しぶりということでは、ニューヨークのインディーズ映画界の名匠ハル・ハートリー監督が11年ぶりに発表した新作「トゥ・ランド」も登場。軽快なセリフのやりとりが存分に楽しめる、ちょっとした勘違いから始まるハートウオーミングなコメディーになっている。
日本映画では、利重剛監督による13年ぶりの長編「ラプソディ・ラプソディ」(5月1日公開)がお目見え。自分が知らない間に、勝手に見知らぬ女性に籍を入れられていた高橋一生演じる主人公が、正体不明の妻を捜し出し、彼女と触れ合っていくユーモラスな人間ドラマになっている。
社会派作品やエンタメ作品も充実
社会派作品では、イギリスの巨匠ケン・ローチ監督の「オールド・オーク」が、見応え十分。すたれた炭鉱町を舞台に、ここにやって来たシリア難民と、彼らと友情を育むパブの店主との触れ合いを通して、イギリスに蔓延する貧困と難民への差別に向き合う人々を描いた感動作である。また第82回ベネチア国際映画祭オリゾンティ部門で審査員特別賞を受賞した藤元明緒監督の「LOST LAND/ロストランド」も力作。バングラデシュのロヒンギャ難民キャンプから、家族との再会を願って遠いマレーシアを目指す、9歳と5歳の姉弟を描いたロードムービーで、実話を基にしているだけにリアルな人間ドラマになっている。
文句なく楽しめるエンタメ作品では、目黒蓮主演の「SAKAMOTO DAYS」(4月29日公開)が一押し。これは引退して今は個人商店の店長をしている伝説の殺し屋・坂本太郎が、彼の首にかけられた10億円の懸賞金目当てにやって来る刺客と戦っていくもの。ほのぼのとした日常と壮絶なアクションを融合した、福田雄一監督によるマンガ原作のアクションコメディーだ。他にも「仮面ライダーアギト」で仮面ライダーG3を演じた要潤が、超能力を操る者たちとの戦いに巻き込まれていく、仮面ライダー生誕55周年記念作品「アギト-超能力戦争-」(4月29日公開)、スティーブン・キングの短編小説を原作に、滅亡していく世界の中で、ある男性の数奇な人生が明かされていく異色のSFミステリー「サンキュー、チャック」(5月1日公開)など、多彩な作品が揃った今年のゴールデンウイーク。心に潤いをもたらす映画を見て、大型連休を過ごしてみてはいかがだろう。
(金澤誠/映画ライター)

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