政権与党の「日本維新の会」が、選挙の“妨害”規制に乗り出す気でいる。


 代表の吉村洋文大阪府知事は7日の会見で、直近の選挙では大声などの妨害行為があり、高齢者や子供が怖がってしまう現状があると主張。

「いま行われているのは、表現の自由に名を借りた場を壊す行為だと思う」と訴えた。党内の部会で「選挙の自由妨害罪」の適用基準を明確化することを柱に検討を進め、来春の統一地方選までに法整備を目指すという。


 2月の衆院選では、維新の組織的な「国保逃れ」や、大阪府知事・市長出直しダブル選などに批判が集まり、維新候補の街頭演説でヤジや抗議活動が相次いだ。スタッフ側も抗議者を制止しようとして、騒然とする場面も見られた。


 選挙でのヤジ自体は、憲法が保障する「表現の自由」として、原則認められている。2019年の参院選では、札幌市内の街頭演説中、当時の安倍首相にヤジを飛ばした女性が警察官に排除されたとして道に損害賠償を求めた訴訟で、札幌地裁・高裁は「表現の自由の侵害」を認めている。


■すでに悪質ケースは…


 行き過ぎた言動が、野放しになっているわけでもない。24年の衆院東京15区補選では、政治団体「つばさの党」が他陣営の街頭演説を拡声器などで執拗に妨害し、代表らが公選法違反(選挙の自由妨害)の罪で逮捕・起訴された。


「私の知りうる限り、維新への抗議活動では手を出すといった実力行使は見受けられない。本当に悪質な妨害なら、つばさの党のように逮捕されているはずですが、そこまでの事態に発展したケースもありません。法改正せずとも現行法で対応可能で、立法事実は乏しいと言えるでしょう。拙速な議論は、市民の自由な活動を奪いかねません」(高千穂大教授・五野井郁夫氏=国際政治学)


 そもそも衆院選で抗議が相次いだのは、チンピラ維新側に非がある。

市民が反対意見を述べる場は、可能な限り保障されるべきだ。


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