駒井蓮は10代からビジュアル完成度が高かった

 今までインタビュー取材でお会いした女優の中で、10代の頃からビジュアルの完成度の高さが光っていた人を挙げるとしたら間違いなくベスト3に入るのが、原菜乃華主演「るなしい」(テレビ東京系)で主人公と同じ高校に通う森尾典子役を演じている駒井蓮だ。


 2000年12月2日生まれ、青森県出身。

21年には主演映画「いとみち」で津軽三味線を弾く高校生を演じて注目を集めた。昨年秋、ホリプロに移籍。女優としてのスケールの大きさは(ジャンルは違えども)大谷翔平級といってもいい未完の大器だ。



ラブリーでPOPな存在感の志田こはく

 3~4月に「女の子が抱いちゃダメですか?」(MBSほか)で主演した志田こはく(高尾颯斗とダブル主演)は、「仮面ライダーギーツ」などに出演した志田音々の実妹。


 2004年5月25日生まれ、埼玉県出身。雑誌グラビアでキュートな水着姿を披露して人気を集め、「ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー」(テレビ朝日系)では途中降板した今森茉耶の代役として物語終盤でヒロインを演じた。


 初主演ドラマで演じたのは、清楚系美女ながら主導権を握ってエリート商社マンの彼氏に「抱かれる覚悟はあるか」と問う主人公。グラビアでも発揮してきたラブリーでPOPな存在感で、けっこう大胆な役を好演した。


 女優デビューしてからまだ4年。今後どこまで琥珀の原石のような輝きを増すのか、楽しみだ。



林芽亜里は見ている人を物語の世界観に引き込む

 佐藤大樹と本郷奏多のダブル主演による「時光代理人」(東海・フジテレビ系、土曜午後11時40分)でヒロインのリンを演じているのは林芽亜里。


 2005年11月5日生まれ、石川県出身。

10代の頃から期待の次世代女優としての片鱗を見せ、25年10月期の「推しの殺人」(読売・日本テレビ系)では田辺桃子・横田真悠とともに主演。昨秋に20歳になって、メロンフロートをイメージさせる爽やかな笑顔と、みずみずしい存在感にますます磨きがかかっている。


 彼女の演技には、見ている人を物語の世界観に引き込む力がある。


 探偵小説の巨匠・江戸川乱歩の短編小説「押絵と旅する男」では、魚津(偶然にも林芽亜里の出身地・石川のお隣の富山県!)に蜃気楼を見に行った帰りの汽車で一緒になった男から、遠眼鏡を逆さにのぞいた兄が押絵の世界に入ってしまったという話を聞かされる。テレビドラマの物語という別世界の中にいざなってくれる林芽亜里の演技は「押絵と旅する男」の登場人物が持っていた遠眼鏡に通じるものがある。


 最近は視聴者が物語に浸って考察したくなるドラマや没入型の演劇、あるいは没入型テーマパークが人気を集め、「物語に没入したい人」が増えているだけに、彼女のような女優は注目度が高い。さて林芽亜里は、次はどんな物語の世界を見せてくれるのだろうか。 (おわり)


(高倉文紀/女優・男優評論家)


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