上坂樹里さんと見上愛さんのWヒロインで話題の、朝の連続テレビ小説『風、薫る』(NHK総合)。4月15日放送の第13話では、海軍中尉・小日向栄介が初登場しました。


第15話では、鹿鳴館の給仕として働く上坂さん演じる直美と交際に発展しましたが……この役を演じる俳優の藤原季節さんに今注目が集まっています。

“好青年”栄介として登場した『風、薫る』

「風、薫る」33歳俳優のギャップに衝撃…!“令和のカメレオン...の画像はこちら >>
鹿鳴館で出会った直美と栄介。栄介から交際を申し込まれた直美は、2回目のデートでその申し出を受け入れます。直美が心打たれたのは、痩せた盗人の少年に心を寄せ、追っ手に違う道を教えた彼の優しさ。

急展開ではありましたが、好青年で真面目そうな栄介=藤原さんの雰囲気や演技も相まって、直美がすぐ彼を受け入れたことを自然に納得させられました。その後、詐欺師であったことが判明し、本名が寛太と明かされましたが、それだけでは終わらなそうな深みを感じます。今後、物語にどのように絡んでいくのか見ものです。

一方で、3月26日、27日に2夜連続で放送された『ちるらん 新撰組鎮魂歌 “江戸青春篇”』(TBS系/U-NEXTにて“京都決戦篇”が配信中)では、銀髪の荒くれもの・斉藤一役を演じた藤原さん。真逆の役柄を演じている彼に、SNSでは「ギャップがすごい」「全然結びつかない」「イメージと違う!」とSNSでは話題になっていました。

『ちるらん』で演じるのはワイルドな幕末志士

『ちるらん 新撰組鎮魂歌“江戸青春篇”』で演じた新撰組三番隊隊長・斉藤一は、ざんばらな銀髪を後ろで三つ編みにしたタンクトップ姿の一匹狼。

しかし誰よりも熱く仲間想いの彼は、前編・後編のストーリーを盛り上げた重要な登場人物です。独特な空気感はもちろんのこと、隠しきれない肉体美、熱がたぎる視線、想いあふれる友との死闘や、殺陣の身のこなしに魅了される視聴者も多数発生したとか。

実は数年前から注目されていた存在だった

なかでも、幼少からの友・阿比留鋭三郎(杉野遥亮)との強い関係性に心を鷲掴みにされた人も多かったようです。放映後のSNSには、「藤原季節さんの斎藤一メロすぎる」「原作勢としても大満足!」「存在感半端ないって。藤原季節すっごくすっごくかっこよかった」など、絶賛する声が相次ぎました。


彼の演技を見たいがために、続編を独占配信するU-NEXTに加入したという投稿も多数見受けられます。

そんな藤原さん、実は一部の間では密かに話題となっている人物でした。2013年に事務所のワークショップを経て所属となり、2014年に映画デビュー。多くの舞台、映画に出演ののち、2020年に主演した映画『佐々木、インマイマイン』で一躍注目を集めました。

さらにドラマ『監察医朝顔』(フジテレビ系)シリーズのレギュラー出演や、『フルーツ宅配便』(テレビ東京系)などでも実績を積み重ね、2022年にはNHKドラマ『海の見える理髪店』や『プリズム』に立て続けに出演。

なかでも、直木賞受賞作をドラマ化した『海の見える理髪店』では、あの名優・柄本明さんと鏡越しで対峙し、長時間に及ぶ会話劇を繰り広げました。当時はまだまだ無名だったにもかかわらず、柄本さんの重厚な存在感にひけをとらない堂々とした演技に、唸った業界関係者も多かったと聞きます。

「風、薫る」33歳俳優のギャップに衝撃…!“令和のカメレオン役者”がNHKドラマで重宝される意味
DVD『佐々木、イン、マイマイン』(アメイジングD.C.)

NHK作品での重要な役柄の起用が目立つ

4月18日より放送を開始した『まぐだら屋のマリア』(NHK総合)では、闇を抱えた元料理人の青年を熱演しています。尾野真千子さんとのダブル主演のこの作品は、昨年BSで放送し、好評だったドラマの地上波放送版です。『ちるらん』とも、『風、薫る』ともまた違った藤原さんの演技を堪能できます。

地上波での起用に比べ、NHKで重要な役柄の起用が目立つ藤原さん。もうNHK御用達俳優と呼んでもいいかもしれません。

実力派が揃うドラマで重宝される意味

知名度や話題性よりもオーディションなどの綿密な選考を経て演技力や作品との調和が優先されるNHKドラマ。NHKで重宝されている俳優の面々は、実力派が多いのは必然的です。


清原果耶さんや黒島結菜さんなどは、出始めの頃、まずNHKドラマを中心に活躍が目立ち、その後、朝ドラヒロインや地上波、映画にステップアップして羽ばたいていきました。

「風、薫る」33歳俳優のギャップに衝撃…!“令和のカメレオン役者”がNHKドラマで重宝される意味
『連続テレビ小説 風、薫る Part2』(NHK出版)
藤原さんもNHKドラマ主演を経て、『風、薫る』のヒロインに影響を与える人物へ、そしてさらなるステージへ上がっていく期待は大きいです。

まさに「令和のカメレオン俳優」藤原季節

見る作品ごとにイメージが違うことは役者としての最大の強み。それは元々の演技のうまさだけでなく、『ちるらん』での殺陣、『まぐだら屋のマリア』での料理人としての手さばき、それぞれの役柄で本物のような所作や技術を見せていることから、努力からくるものだということがわかります。

ボクサー役を演じた『阿修羅のごとく』(Netflix)では作品のためにトレーニングし、プロテストに合格したほどだそう。俳優という職業への真摯な姿勢が垣間見えます。

令和のカメレオン俳優・藤原季節さんに今後も目が離せません。

<文/小政りょう>

【小政りょう】
映画・テレビの制作会社等に出入りもするライター。趣味は陸上競技観戦
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