■「“おしゃべり仲間”として寄り添う存在に」――出演の喜びと役どころ
――本作への出演を聞いて率直にどんな感想を持ちましたか?
本当に光栄な気持ちでいっぱいでした。前回の『ライオンの隠れ家』(2024年)の時もそうだったのですが、プロデューサーさんが丁寧に役柄の説明をしてくださるんです。
今回は、みなとさんが働くスーパー「ふくとく」の同僚で、“心のオアシス”のような“おしゃべり仲間”、魚好きの鮮魚担当という役どころ。「平井さんに合うと思いますよ」と言っていただけたことがうれしくて、「ぜひやらせてください」とお返事しました。
――最初の頃に、台本の続きが気になるとお話しされていましたが、実際にここまでのストーリーをご覧になっていかがですか?
ミステリーのようなどんでん返しがあるわけではないんですけど、「こういうふうに物語が進んでいくんだ」という意味での驚きがあって。とても面白いなと読んでいます。
■永作と「桜が咲いていましたね」――何気ない会話の積み重ね
――沼田を演じるにあたって意識されていることはありますか。
演技って、うまい下手やできるできないを自分で判断するのが難しい部分もあるので、まずはセリフを自然に言えるように意識しています。
その上で、“おしゃべり仲間”という役柄なので、何かできることはないかなと考えて。撮影中はあまり話し込む時間はないのですが、休憩中に積極的に話しかけるようにしています。
「桜が咲いていましたね」みたいな何気ない会話でも、そういう積み重ねがおしゃべり仲間の雰囲気につながるんじゃないかと思って。そして、お互いを知るという意味でも、自分自身がいろいろ伺いたいという気持ちもあって、皆さんとの会話を心がけていました。
――かけ合いのテンポ感もコミカルですよね。
特にみなとさんと崎田(愛華/演:杏花)さんの息が合っていますよね。崎田さんが「聞いてくださいよ」と話しかけて、みなとさんが包み込むように受け止める。そのやりとりが、まるでお母さんと娘のようで、見ていてほっこりしますし、素敵だなと思います。
――第4話では、沼田がスーパー「ふくとく」の“アイドル的存在”として描かれました。SNSでは、「私も撮影会に参加したい!」という声が上がっていましたが、“アイドル的存在”という設定についていかがでしたか?
どこでアイドルになったんだろう、とは思いました(笑)。きっかけは分からないですが、対応が丁寧な沼田でありたいと思いました。お客さんに魚のことを聞かれて丁寧に答えていくうちに、「いい対応をしてくれる人だ」と評判になって、結果的にアイドル扱いされるようになったのかな、と想像しています。
■気さくで優しい――共演者の温かさに触れて
――永作さん、杏花さんの印象を教えてください。
永作さんは、本当に優しい方です。
そのシーンの後に僕が休憩していたら、永作さんが駆け寄ってきてくださって、「さっきのおにぎり、スタッフさんに聞いたら少し余っていたので、もらってきました。食べてください」と渡してくださったんです。その行動が本当にかわいらしくて。誰に対しても分け隔てなく接してくださる、女神のような方だなという印象です。
杏花さんは、たわいない質問にも気さくに答えてくださいますし、第2話ではアドリブもたくさん入れてくださって。それに僕が必死についていく、という場面もありました。どちらかというと引っ張っていただいていますね。お二人とも、とても気持ちのいい方だなと思います。
――松山さんの印象も教えてください。
第1話で大江戸さんが自分の怖い顔に驚いているところに「大丈夫ですか?」と声をかけるシーンが最初の共演だったんです。
顔合わせの時から少しクールな印象もあって、話しかけづらいなと思っていましたが、こちらは“おしゃべり仲間”なので(笑)。ニュースなどから話題を拾って話しかけてみたら、「うちで作っているトマトジュースを差し入れたので飲んでください」と言ってくださったり、いろいろお話ししてくださって。ユーモアがあって、チャーミングな方だなと思いました。
沼田の撮影会のシーンでは、僕がフォトフレーム風の枠を持って写真を撮っていたら、松山さんが通りかかって「撮りましょうよ!」と声をかけてくださって。一緒に撮っていたら、永作さんも「私も入る!」と加わって、3人で撮影しました。松山さんは役に入り込んで、すごく怖い顔をされていて(笑)。いいひと幕でした。
■沼田と重なる“好き”の感覚
――沼田は魚好きですが、生き物全般が好きな平井さんご自身との共通点はありますか?
鮮魚担当と聞いて、魚をさばくこともあるので、「本当に魚好きなの?」と思われるかもしれません。ですが、魚好きにもいろいろあって。僕自身も、食べることが好きというのはもちろんありますし、見た目の美しさや生態の面白さにも興味があります。
「なんでこんな生き方をしているんだろう」とか、「どうしてこんな場所にすんでいるんだろう」といったところまで含めて好きなんです。
きっと沼田もそういう、いろいろな“好き”が混ざっている人なんじゃないかなと。
――最後に視聴者の方へメッセージをお願いします。
この作品は、子どもが独り立ちしたお母さんが主人公ではありますが、どの年代の方も、どんな家族構成の方も共感できる部分があると思います。
沼田がこの先どうなっていくのか、僕自身もまだ分からないのですが、ぜひ温かく見守っていただけたらうれしいです。永遠のおしゃべり仲間でありますように…。

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