2024年4月3日、中国メディアの環球網は、米国で電気自動車(EV)販売の成長が鈍化していることを報じた。

記事は、今年1~3月の米国での新車販売台数が前年同期比で5%近く増加したことが明らかになったとし、その背景にはディーラーの在庫が新型コロナ前の水準にまで回復したこと、自動車メーカーが消費者を呼び込むために値引きやリースでの優遇といった措置を講じたことがあると紹介した。

一方で、EV市場の実績は思わしくなく、1~3月の販売台数は同2.7%増にとどまり、昨年の同47%から伸び率が大きく減少したと指摘。「この状況は、自動車メーカーがEV購入者を取り込む上で楽観視しすぎており、主流消費者のEVに対する受け入れ度になおも向上の余地があることを示す」と評した。

そして、EV販売台数の成長が鈍化した要因について、アナリストからは航続距離の制約や充電設備の不足といったインフラの問題に加えて、EVの保険料が高額であることに消費者が不安を抱いているとの指摘が出されたと紹介。また、燃料価格が比較的安定しているとし、化石燃料車が経済性でなおも優位に立っていることも影響していると伝えた。

記事は、ブランド別の業績について、GMやステランティス、起亜、テスラなどは1~3月の販売台数が前年同期比で減少し、特にテスラは世界販売台数が9%減少するなど不調だったことを紹介。一方で、トヨタ、ホンダ、日産、スバルなど日本ブランドの米国新車販売は好調で、トヨタはハイブリッド車とEVの販売台数が同36%増加したと伝えている。

(翻訳・編集/川尻)