中国メディアの参考消息は9日付記事で、経営コンサルティング会社A.T.カーニーによる2024年の海外直接投資(FDI)信頼度指数で、中国が昨年の世界7位から3位に急上昇し、新興国市場のランキングで1位になったことを取り上げた。

記事によると、1月に実施された最新の調査は、30カ国・地域の企業のビジネスリーダーを対象としたもの。

調査対象となった経営幹部の約88%が、今後3年間でFDIを増やす計画があると回答し、この割合は昨年より6ポイント増加した。さらに89%が、今後3年間で企業の収益性と競争力にとってFDIがより重要になると回答した。この割合は昨年は86%だった。

世界ランキングでは、米国が12年連続で首位。カナダは2位を維持し、中国は昨年の7位から3位に急上昇した。英国が4位、ドイツが5位、フランスが6位だった。

A.T.カーニーのグレイターチャイナマネージングディレクター、シェリ・ヘ氏は「中国は経済規模が大きく、他の一部の新興国と比べてより安定した前向きな政策環境を備えている。中国政府は近年、銀行部門への外資開放や製造業への外資規制の全面解除など対外開放の強化に前向きな姿勢を一貫して伝えている。通信、ヘルスケア、その他のサービス産業の市場アクセスも容易になった。さらに、ドイツとフランスの国民にビザなしのアクセスを与えたのに続き、免除政策はさらに欧州6カ国に拡大され、投資家の信頼を継続的に高めた」と述べた。

FDIの状況に対する全体的な楽観にもかかわらず、世界の事業環境におけるリスクが増大している。調査対象となった経営幹部の85%が、地政学的な緊張の高まりが投資決定に影響を与えるとの認識を示した。

(翻訳・編集/柳川)