おそらく世界で一番ロックな”社歌”、「成田商事社歌」のぶっといサウンドをバックに制作担当・寺岡呼人(Ba)、技術担当・青山英樹(Dr)、業務担当・成田昭次(Gt)、そしてDevin Kinoshita(Key)の4人がステージに登場。全員がメガネ姿というシャレも効いている。挨拶がわりに披露した一発目は「Hello! Hello!」。4人の佇まいにタイトなグルーヴ、そして何よりあふれる歓声に”ロックが戻ってきた”という実感を抱かせる。
![男闘呼組メンバーを中心としたバンド、Rockon Social Clubがベールを脱いだ一夜](http://imgc.eximg.jp/i=https%253A%252F%252Fs.eximg.jp%252Fexnews%252Ffeed%252FRollingStone%252F20%252FRollingStone_39223%252FRollingStone_39223_2.jpg,quality=70,type=jpg)
成田商事
「今日は九州に上陸して福岡支社を立ち上げることができました。でも日本はまだまだ広いのでこれからも社員をどんどん募集していきたいと思います」という成田のMCに続いてノリのいいロックンロールナンバー「社員募集中」をプレイした。
今回の出演者の中で唯一の女性アーティスト、Little Black Dress。
「私たちがなぜ音楽をやっているかというと、皆さんの日常の隙間にある言葉にならない寂しさとかを音楽で発散できるように代弁していきたい、ただそれを一心に思いながらステージに立たせていただいています」
![男闘呼組メンバーを中心としたバンド、Rockon Social Clubがベールを脱いだ一夜](http://imgc.eximg.jp/i=https%253A%252F%252Fs.eximg.jp%252Fexnews%252Ffeed%252FRollingStone%252F20%252FRollingStone_39223%252FRollingStone_39223_3.jpg,quality=70,type=jpg)
Little Black Dress
最後に披露した「猫じゃらし」は、誰もの生活に寄り添いながら祈るように歌われるバラード。Little Black Dressのアーティストとして、そして新体制としての確かな手応えと未来への鼓動を感じられた。
一際ヘビーなギターリフが鳴り響く「Rockon Social Club」に派手な照明がクロスオーバーしてステージを彩る。オーディエンスはクラップを目一杯鳴らしてバンドの登場を煽る。
Devin Kinoshita(Key)、青山英樹(Dr)、そして、前田耕陽(Key)、岡本健一(G)、成田昭次(G)、高橋和也(B)、寺岡呼人(G)という豪華すぎるラインナップ。だけど「デビューライブだから! 50代の新人バンドです、ヨロシク!」と高橋が挨拶すると、オーディエンスから大きな歓声が上がる。
ミドルチューンからバラードまで、バラエティに富んだ曲がセットリストに並ぶのはそのままアルバムの充実度を物語る。プロデューサーの寺岡曰く、「去年までファンとして観ていて、もしアルバムを作るならこういう曲を歌って欲しいなっていうアイデアがたくさん湧いてきて、それを形にしました。だからこのアルバムは、僕も含めたファンの皆さんとRockon Social Clubのメンバーとのメッセージの交信のような作品だと思っています」
ロックバンドのバラードに名曲が多いというのは、ロックバンドあるあるだが、4曲目に披露した「Love Again」もその好例となる楽曲だ。
MCではアルバムのレコーディングの様子にも話が及び、まるで放課後にバンドに熱中するティーンのような無邪気さを見せる。ゴリゴリにカッコつけなくとも、自然体にロックができるというあたりもRockon Social Clubの大きな魅力のひとつになっている。
![男闘呼組メンバーを中心としたバンド、Rockon Social Clubがベールを脱いだ一夜](http://imgc.eximg.jp/i=https%253A%252F%252Fs.eximg.jp%252Fexnews%252Ffeed%252FRollingStone%252F20%252FRollingStone_39223%252FRollingStone_39223_4.jpg,quality=70,type=jpg)
「自分の足で歩くんだ! 自分の頭で考えるんだ! 自分を見失うな! これがRockon Social Clubからのメッセージだ!」と高橋がシャウトして始まったのが、「ヨッテタカッテ」。
「最初、俺のソロで歌ってたんだけど、でもこれ、4人で歌ったらすごいんじゃないかなと思って」(成田)
「俺たち4人を、そして俺たちと呼人さんを結びつけた曲です」(高橋)
メンバー、そしてオーディエンス全員の”あの頃”と”今”がひとつになり、また新たな物語を紡いでいく、そんな絆が見えたような気がした。
アンコールでは、「レコーディングの時から手応えを感じた」という「遥か未来の君へ」を披露した。ラストのコーラスでは、Little Black Dressもステージに登場してオーディエンスと共に歌唱した。ライブのある日常を絶やさない覚悟を同時に感じた今回のPartyだった。
text:谷岡正浩
![男闘呼組メンバーを中心としたバンド、Rockon Social Clubがベールを脱いだ一夜](http://imgc.eximg.jp/i=https%253A%252F%252Fs.eximg.jp%252Fexnews%252Ffeed%252FRollingStone%252F20%252FRollingStone_39223%252FRollingStone_39223_5.jpg,quality=70,type=jpg)
<リリース情報>
Rockon Social Club
1st ALBUM『1988』
発売中
<ライブ情報>
KURE 5-56 PRESENTS ROCKON SOCIAL CLUB 1988
2023年5月6日(土)東京・東京ガーデンシアター
時間:開場16:00 開演 17:00
特設サイト:https://rockonsocialclub.com/live-556/