◆日本生命セ・パ交流戦 2025 阪神3―0ソフトバンク(21日・甲子園)

 阪神・大竹がNPB史上21人目で、育成出身初の12球団勝利を達成した。左中指がつり6回途中で降板したが、1安打無失点で交流戦初勝利となる3勝目。

「大丈夫」と軽症を強調した。急きょ登板し、好救援の桐敷にも感謝。「(出身地の)熊本のおいしいお肉を贈ります」と約束した。

 22年まで在籍したソフトバンクが相手。「気合が入って当然。初回からぶっ飛ばして」とエンジン全開の80球だった。敵将・小久保監督は恩人的存在。2軍監督時代には自信を失う度、褒めて自己肯定感を高めてくれた。「いい投球を見せられた」。剛速球を追い求めたこともあるホークスでの日々を経て、現役ドラフトで加わった阪神で最高の恩返し。古巣の仲間には阪神百貨店で購入した洋菓子を6箱贈ったが、最速141キロ&最遅66キロと極上の緩急で、交流戦Vを阻んだ。

 対パに7連敗もあったが、22日の最終戦に勝てば、9勝9敗の勝率5割で終えられる。

リーグでは首位を走り2位・DeNAと3・5ゲーム差。藤川監督は「全てを出せるように全力で」と力を込めた。(直川 響)

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