◆日本生命セ・パ交流戦 2025 広島5―2楽天(22日・マツダスタジアム)

 広島・新井監督は、打球に向かって「いけ~!」とベンチの誰よりも声を張り上げた。0―2の4回2死満塁。

先発・森に代えて中村奨を送った。願いが通じ、打球が左翼の頭上を越えて逆転の走者一掃二塁打となった。無死から好機を生かせていなかった。「嫌な空気だったけど、一振りで変えてくれた。格好良かったね、奨成」と、たたえた。

 右の代打は、他に堂林と上本が控えていた。「この前もいい結果を出していた。計算したら2死満塁になったら投手だった。イニングの頭から『いくよ』と言っていた」。指揮官が思い描いた通りの展開になり、中村奨が「待っていました」と期待に応えた。

 交流戦は2年連続の勝ち越しこそ逃したが、勝率5割はセ・リーグトップの成績だ。「これも、ひとえに選手の頑張りのお陰」と指揮官。

4カードぶりの勝ち越しで貯金1に戻し、セ4位から一気に2位タイにまで浮上した。(畑中 祐司)

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