◆日本生命セ・パ交流戦 2025 巨人0―5西武(22日・東京ドーム)
阿部慎之助監督(46)は0―5で敗れた試合後、取材対応を行わず。1―10で大敗した5月5日の阪神戦(東京D)以来、今季3度目のノーコメント。
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完敗だった。阿部監督は試合後、一塁ベンチ前でファンに頭を下げ、足早にベンチ裏に下がった。淡々とした表情から、すでに次に向けて切り替えていることが伝わってきた。報道陣が待つ部屋に現れず、球団広報が「今日はお話しできることはありません」と代わりに説明。前向きにコメントできる要素がないため今季3度目の無言となった。
落ち着かない幕開けだった。初回、戸郷は先頭・西川に初球死球。続く滝沢の初球バントを捕手の大城卓が二塁悪送球も、後続を抑えて踏ん張った。直後の攻撃で丸、坂本の1、2番が連打。3番・泉口の右飛で丸が二塁からタッチアップしたが、右翼・長谷川の好送球で三塁タッチアウトになった。相手を褒めるべきプレーだが、流れをつかめそうでつかめなかった。
2回に2本の犠飛で先制されると、主導権を相手に握られた。9イニング中8イニングで走者を得点圏に進められピンチの連続。3回1死一塁では右翼・キャベッジが安打をはじく失策の間に打者走者の二塁進塁を許し、1死二、三塁に。追加点献上につながった。9回も浅い中飛で二塁走者・炭谷のタッチアップでの三塁進塁を許し、その後に失点。球際の部分で課題が残った。
対照的に5回の丸の右翼線のライナーを長谷川がダイビングキャッチ。守備力の高さを見せつけられ、明暗が分かれた。終盤の好機でもあと一本が出ず、今季7度目の完封負けで勝率5割に逆戻りした。6勝10敗1分けの交流戦は24日のロッテ戦(ZOZO)の残り1試合。リーグ戦再開を良い形で迎えるためにも、日頃から阿部監督が掲げる「何が何でも」の精神が求められる。(片岡 優帆)