◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」
新庄チルドレンの躍動で首位を快走する日本ハム。新庄監督が育てているのは、選手だけではない。
抜群のコメント力を持つ新庄監督は記者にも質問の質を求める。安直な問いには「センスないなあ」と笑いに変えられることも少なくない。「皆さんだったらどうします? 一人一人オーダーを考えて発表して」と相性や調子、これまでの傾向などを踏まえた課題が出されることもある。取材についていくためには常にチーム状況を把握し、選手同様の準備が求められる。
過去のことについての質問も嫌う。チームには現役ドラフトで加入した水谷や吉田ら、他チームから移籍して覚醒する選手が多い。そこで「以前は〇〇でしたが」と聞くと「今はファイターズの選手。前のチームでのことは関係ない。
一方、的を射た質問に対しては「ほんとね」「その通り」と深い相づちを打ち、熱心に答える。記者も育てるのが新庄流。心を揺さぶる質問をぶつけるべく、日々の取材に励んでいる。(日本ハム担当・川上 晴輝)
◆川上 晴輝(かわかみ・はるき)2021年入社。レイアウト担当を経て日本ハム担当。