「マイナビオールスターゲーム2025」(23日・京セラD、24日・横浜)第1戦の予告先発が22日に発表され、巨人の守護神、ライデル・マルティネス投手(28)が全セのスターターに指名された。先発は中日時代の18年6月5日・ロッテ戦(ナゴヤD)以来。
阿部巨人の絶対的クローザーはワクワクした気持ちに満ちていた。2605日ぶりに味わう先発としての高揚感。今やNPB通算194セーブを誇る球界屈指の抑えへと成長したが、キューバから来日時は先発として期待され、21歳だった18年途中まで1軍で4試合に先発した。「過去にもオールスターには出させていただいたことがある。プレッシャーは感じず普段通りのプレーをお見せできたら」と心身とも準備は万全だ。
移籍1年目の今季は37登板で28セーブ、防御率1・02。開幕戦から31試合連続無失点のセ・リーグタイ記録を樹立するなど、文句なしの成績を残して監督選抜で夢の舞台の切符をつかんだ。
出場が決まって以降、この日を待ちわびていた。前半戦最終カードとなった19日の阪神戦(東京D)から髪色を一新。黒色から明るい金系に染め上げ「ドラゴンズにいた時からオールスターのタイミングでいつも色を変えていたから。普段通りのルーチンでね」。4年連続4度目の球宴出場へ胸を躍らせている。
12球団のファンが視線を注ぐマウンドで、伝えたい思いもある。「自分を普段から応援してくれるファン、悪い結果が出た時も応援してくれるファンの方に僕はすごく感謝している。これはジャイアンツファンだけじゃなく、中日、横浜、阪神、広島、ヤクルト。今まで応援してくれた全てのファンの方への感謝を持ってプレーできたらと思っている」とお祭りムードの中でも強い気持ちを込める。
全セを率いる阿部監督は先発起用について、「オールスターしかできないからね。『きれいなマウンドで投げたら』って言って」と粋な演出を用意。捕手はファン投票と選手間投票で1位の甲斐がスタメン出場する見込みで、普段は主に9回に見られるバッテリーが初回に実現する。7年ぶりの先発マウンドで極上のパフォーマンスを届ける。(堀内 啓太)