◆第107回全国高校野球選手権大会 東東京大会 ▽準々決勝 岩倉6―2帝京(23日・神宮)
岩倉が昨夏準優勝の帝京を撃破した。主将・岩崎佑志(3年)が5打数4安打。
岩崎佑は「5番・左翼」で先発。試合前、ナインに向けて「自分の結果にこだわらず、チームが勝つことを考えて、1人1人がしっかり役割を考えてやっていけば勝つ勝率はあがる」と声をかけた。リードしている場面でも「冷静になって、上がりすぎずに、点差があっても気を緩めずにやっていこう」とチームを鼓舞した。以前は自分のことで精いっぱいだった。主将就任後、周囲を気遣えるようになったという。
4安打とバットでもチームを引っ張った。「(自分は)引っ張りの傾向が強く、逆に外の球に弱い打者。帝京戦に向けてセンターから逆方向を意識して練習してきた」とうなずいた。
昨秋東京大会は1回戦敗退。春季東京大会は3回戦敗退に終わった。「秋、春と自分たちの力が出せなかった。
試合前には500mlのブラックコーヒーを飲む。2年前、筋トレを本格的に始めた際、集中するためカフェインを摂取するのがルーチンになった。「最初は苦かったが、自分の体のために、ウエイトのためにやっていたら慣れてきて、逆に癖になってしまった」。最高でスクワットは210キロ、ベンチプレスが125キロを上げる。
岩崎佑の母・志保さんは「小さい頃はおとなしくて、優しい性格だった。リーダーというよりはリーダーの後ろに隠れるタイプ」と明かす。「主将としてよく声を出して、リーダーとしてまとめているのを見るとすごく変わったな」と成長を感じている。
寮生活をしているが、2週間に一度、帰宅日がある。帰宅日でも練習があるため、実家に帰るのは夜遅く。家に帰るとよく「シチューが食べたい」と要望するという。岩崎佑は「今まで小、中(学校)と支えてきてくれて、調子がよくないときでも声をかけてもらった。