◆第107回全国高校野球選手権西東京大会 ▽決勝 東海大菅生4-8日大三(29日・神宮)

 今大会初戦から無失点を継続してきた東海大菅生は、8失点を喫し日大三に敗戦。4年ぶり5度目の聖地を逃した。

 強打の伝統校相手にもひるまなかった。「試合始まる前から点を取られることはわかっていたので、バックを信じて投げ続けました」と振り返ったエース・上原慎之輔(3年)。3回に3点を先制されたが、動揺の色を見せず淡々と投げ込んだ。

 悔やんだのは、1点を追う5回に2点を奪って逆転した直後の守備で、3失点を喫した場面だ。「同点まではOKだったが、3点取られたのはエースとしてダメな部分だった」。

 若林弘泰監督(58)は「何回経験しても、決勝で負けるというのが一番悔しい。よくひっくり返したけど、そこから粘り強く出来なかったのは相手の執念が上回っていた」と唇をかんだ。

 チームを先導した上原と主将・前田蓮遊撃手(3年)は、今後の展望を語った。上原は「大学進学を決めました。体作り、直球の質を高めて、4年後絶対にドラフト1位でプロに行きたい」と力強く宣言。前田も「大学で野球をやります。走攻守そろったショートとして、プロで活躍できるようにしたい」と表明した。

悔しさを糧に、逸材たちが次の舞台で輝く。(古澤 慎也)

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