◆第107回全国高校野球選手権徳島大会▽決勝 鳴門4―0鳴門渦潮(29日・むつみスタジアム)
西東京、愛媛、徳島で決勝が行われ、徳島では、鳴門が3年ぶり15度目の優勝。代表校が全て出そろった。
鳴門の「背番号8」右腕・橋本朋来(3年)が2戦連続の完投で、チームを3年ぶりの聖地に導いた。4点リードの9回2死一塁。最後は魂を込めた114球目の外角直球で、空振り三振だ。「空を切ったな。その瞬間に喜びがあふれた」。両手を突き上げ、歓喜の輪に身を委ねた。
初回には5番打者として自ら先制打。投げては「コースにしっかり投げ切ることを意識した」と相手打線に的を絞らせず、4安打、無四死球で三塁も踏ませなかった。「キツさを忘れて楽しく投げられた」。準決勝の徳島商戦では137球、2失点で公式戦初完投を果たしたばかり。「接骨院の酸素カプセルで」回復に専念し、中1日の決勝で初完封をやってのけた。
チーム内で身長の低い選手が愛用してきた帽子を引き継ぐ。
◆橋本 朋来(はしもと・ともき)2007年11月22日、徳島・鳴門市生まれ。17歳。桑島小1年時に軟式の大津西スポーツ少年団で野球を始め、鳴門一中では軟式野球部でプレー。鳴門では1年秋から背番号5でベンチ入りし、2年秋から8。変化球はスライダー、カーブ、カットボール、パームボール。167センチ、83キロ。右投右打。