オリックスは、育成枠の入山海斗投手と横山楓投手を支配下登録することを発表した。今季は支配下選手66人でスタートし、5月30日に中日から金銭トレードで岩崎翔投手を獲得。
25歳の入山は22年の育成ドラフト3位で入団。1年目の23年にはウエスタン・リーグで主に抑えを務め、44試合で5勝3敗13セーブ、防御率2・36と結果を残した。3年目の今季は、リリーフとして同13試合で0勝1敗、防御率3・86。最速154キロの直球が魅力の右腕だ。
27歳の横山楓は21年ドラフト6位で入団。昨年までの3年間で1軍登板は4試合にとどまり、オフに一度戦力外通告を受けた。育成選手として再出発した4年目の今季は、主に抑えとしてウエスタン27試合で1勝2敗8セーブ、防御率2・33。独特の小さなテイクバックから繰り出される150キロ超えの直球が武器の右腕は、1シーズンで支配下に返り咲いた。
入山は背番号が032から68に変更。「正直、まだ実感はあまり湧いていないのですが、プロ野球選手としてのスタートラインに立てたことを本当にうれしく思います。ここまで支えてくださった方々への感謝の気持ちを忘れずに、これまでやってきたことを継続しながら、いつも通り思い切って全力で腕を振っていきます」と力を込めた。
チームは7月5日に首位の座を明け渡すと、この日まで今季ワーストの6連敗中。最大12あった貯金を5まで減らし、首位・ソフトバンク、2位・日本ハムとは7・5ゲーム差の3位と正念場を迎えている。救援陣全体の防御率は、12球団ワーストの4・06。3月に吉田と宇田川が、4月には小木田が右肘をトミー・ジョン手術。5月には新人の東山や育成の前も同様の手術を受けていた。平野、山岡ら実績組もファーム調整中。強化が不可欠だったリリーフ陣にフレッシュな人材を加え、チーム一体で残り53試合から再浮上を期す。
◆入山 海斗(いりやま・かいと)2000年5月26日、大阪・守口市生まれ。25歳。日高高中津分校(和歌山)では甲子園出場なし。
◆横山 楓(よこやま・かえで)1997年12月28日、宮崎市生まれ。27歳。宮崎学園では甲子園出場なし。国学院大、社会人野球・セガサミーを経て、21年にドラフト6位でオリックス入団。23年にプロ初登板を果たすと、通算4試合で0勝1敗、防御率7・36。24年にはウエスタン最多の17セーブを挙げたが、1軍未登板で同年オフに育成再契約。4年目の今季はウエスタン27試合で1勝2敗、防御率2・33。