◆米大リーグ パイレーツ―ドジャース(2日、米ペンシルベニア州ピッツバーグ=PNCパーク)

 ドジャース・大谷翔平投手(31)が2日(日本時間3日)、敵地・パイレーツ戦のスタメンに「1番・DH」で名を連ねた。9月最初の試合で7試合ぶりの46号が出れば、54本塁打の昨季と合わせてド軍通算100本塁打となる。

 ポストシーズン(PS)進出をかけた「ヒリヒリする」9月が今季もスタートする。大谷は昨年、自身初出場のPSを前に9月は月間打率3割9分3厘、10本塁打、32打点、16盗塁と大爆発し、前人未到の「50―50」(50本塁打、50盗塁)を達成。月間MVPを受賞した。今年もドジャースはナ・リーグ西地区首位を走るが、1日(同2日)時点で2位パドレスとは2・5ゲーム差。地区優勝マジック「22」が点灯しているとはいえ、大谷の心は燃えているだろう。

 また、リーグ全体で勝率1位か2位ならPSは地区シリーズからの参戦となるが、地区優勝しても同3位だとワイルドカードシリーズから勝ち進まなければならない。現在は同3位のド軍は1つでも多く勝つ必要があり、大谷の昨季の再現に期待がかかる。

 8月最終戦となった31日(同9月1日)の本拠地・Dバックス戦では初回に2試合ぶりの安打となる右前打を放ち、フリーマンの適時二塁打で先制の生還を果たした。ここまで124得点はメジャー断トツ。1番打者として最高の働きを見せている一方で、8月は休養で21日(同22日)に欠場して以降は9試合で打率1割5分2厘と失速。6試合連続長打なしと“尻すぼみ”だった。月が変わり、大谷が本来の調子を取り戻すことでチームも波に乗っていくはずだ。

 この日のパイレーツ先発右腕・ムジンスキに対し、大谷は23、24年に1打席ずつの対戦で計2打数無安打1三振となっている。敵地のPNCパークはメジャー屈指の「美しい球場」。後方にはアレゲニー川が流れ、パ軍球団カラーの黄色いロベルト・クレメンテ橋を望むことができる。

 ジャイアンツの本拠地・オラクルパークでは右翼後方の海に飛び込む場外弾“スプラッシュヒット”が有名だが、PNCパークでも場外の川まで飛んでいく特大アーチが生まれる可能性があり、大谷の新たな伝説が生まれるかもしれない。

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