「50」で華々しいデビューを飾った選手が2人いる。

 まずは駒田徳広。

奈良・桜井商から80年ドラフト2位で投手として入団して「50」をつけ、キャンプから野手に転向した。

 3年目の83年4月10日、開幕2戦目の大洋戦(後楽園)に「7番・一塁」でスタメン出場。初回、右田一彦からプロ野球史上初となる初打席満塁本塁打を放った。同年86試合に出場し、12本塁打、47打点。「54」の槙原寛己、「55」の吉村禎章とともに高卒50番トリオとして注目され、リーグ優勝に貢献した。通算195本塁打のうち満塁弾は歴代5位の13本(巨人で5本、横浜で8本)。「満塁男」の異名を取った。

 もう一人は加治前竜一。駒田と同じ奈良出身で、智弁学園から東海大を経て07年大学・社会人ドラフト4巡目指名で巨人入りし、「50」を背負った。1年目の08年6月6日のロッテ戦(東京D)、3―3の延長10回1死で迎えたプロ初打席で、川崎雄介から右翼にサヨナラ本塁打をたたき込んだ。初打席初本塁打は当時47人目の記録だったが、初打席サヨナラ本塁打は史上初の快挙だった。

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