◆JERA セ・リーグ 巨人4―1ヤクルト(2日・京セラドーム大阪)

 巨人がヤクルトに競り勝ち、連敗を2で止めた。先発の戸郷翔征投手(25)が6回を4安打6四球と走者を許しながら1失点に抑える粘りの投球で5勝目。

打線は1点を追う4回に中山礼都内野手(23)が右翼5階席へ届こうかという特大の6号ソロを放って同点とすると、5回には吉川が押し出し四球を選んで勝ち越した。9月最初の試合を白星で飾り、借金を2とした。

 巨人がヤクルトとの接戦を制した。戸郷翔征は先取点を許したが6回4安打1失点の粘投で今季5勝目を挙げた。6連戦の初戦を飾った。 

 気持ちを切り替え、戸郷が踏ん張った。1―1の5回2死満塁。外角低めに投げきった149キロでオスナを遊ゴロに打ち取った。5勝目をかけて先発。直前、4番・村上に四球を与えて大きく息を吐いて悔しがったが、同点としてもらった直後の守りで意地を見せた。

 この日から京セラD、岐阜でヤクルト3連戦に臨む阿部巨人。大阪のG党に3試合ぶりの勝利を見せるべく、戸郷が奥川との開幕投手対決に臨んだ。

試合前まで今季同カードは4登板で2勝0敗、防御率2・52。「すごく大事な初戦になる」と必勝を期していた。

 課題の初回はゼロで切り抜けた。先頭の中飛後、長岡、内山、村上に3者連続四球で1死満塁。いきなりの大ピンチとなったがオスナを152キロの直球で三ゴロ併殺打に抑えた。前回8月26日の広島戦(マツダ)は初回の2失点が響いて8敗目。ホッとした表情を浮かべた。

 3回に先取点を奪われた。2死二塁から村上に甘く入った直球を中前に運ばれた。「村上さんが打てばチームも乗る」と警戒していた主砲に適時打を浴びた。「投げている球は悪くない。修正しながら自信を持って大胆に勝負してほしい」と内海投手コーチ。

4回は8球で無失点と立て直した。

 連敗を2で止めたい打線は、キャベッジを公式戦で来日初めて「1番」で起用。球団の外国人1番打者は23年のブリンソン以来となった。3、4番は3戦連続で岡本、岸田の並び。試合を振り出しに戻したのは4回。中山が6号同点ソロを右翼席に運んだ。続く5回は岸田の中前打などで1死満塁を作り、吉川が押し出し四球を選んで勝ち越した。

 リードをもらった戸郷は6回、先頭にこの日6つ目の四球を与える。嫌な流れだったが、続く古賀の打席だ。1ボールから岸田が大きく外へ外す球を要求。相手のバスターエンドランを見破ってバットに当てさせず、スタートを切っていた一塁走者を冷静にアウトにした。女房役の好判断にも助けられ、右腕は6回114球で4安打1失点。

5勝目の権利を得て中継ぎ陣に後を託した。

 「走者を背負うケースも多く、先制もされたが、何とか最少失点で粘ることができた」と振り返った粘投のエースに続き、7回はケラーが4戦連続無失点となる好投。8回は大勢が2安打を浴びて1死一、二塁を背負うも後続を断った。8回は大勢が2死二、三塁のピンチも古賀を三ゴロに仕留めて切り抜けた。

 9回は2死一、二塁から泉口がこの日3安打目となる右越え2点三塁打。打率を2割9分7厘まで上げた。最後はマルティネスが締めて36セーブ目、戸郷は5勝目。1点差で逃げ切った巨人は連敗を2で止め、借金を2とした。

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