◆東都大学野球3部秋季リーグ戦第1週第1日▽大正大大7X―6学習院大=延長11回タイブレーク=(2日・岩名球場)
東都大学野球3部秋季リーグ戦が2日、開幕した。大正大は学習院大と対戦し、延長11回タイブレークの末にサヨナラ勝ちを収めた。
3部からプロ入りを目指すドラフト候補・田中渓樹(けいたつ)投手(4年)は8回から救援。「真っすぐのコントロールを修正することができなかった」と、1/3回を投げ2安打2失点与四死球3と悔しい結果に終わったが、140キロ台後半の直球を連発するなど片りんをのぞかせた。
投手を始めたのは大学に入学してから。高校までは内野手を務めていた。「プロでやりたいという思いがずっとあった」。強豪の関東第一では「スタメンにもなれなかった」と悔いの残る3年間を過ごした。「何か変えなければ」。大学卒業後のプロ入りを見据え、以前から興味のあった投手への転向を決意。大正大の大内康至前監督から「ピッチャーとして、うちで一緒にやろう」と誘いを受けたことをきっかけに入学を決めた。大学1年時は142キロだった直球が、今年5月の公式戦では150キロを記録するなど、大きな成長を遂げている。
この日は巨人などNPB3球団のスカウトが視察に訪れた。「明確にプロが見えてきたのはここ最近のこと。
現時点ではプロ志望届を提出する予定。「日本で一番高いレベルでやりたい。まずは1試合1試合ちゃんと勝てるように、やるべきことをきちんとやっていきたい」。幼い頃から夢見たプロの世界。最後までアピールを続け、朗報を待つ。(北村 優衣)