◆米大リーグ パイレーツ3―0ドジャース(3日、米ペンシルベニア州ピッツバーグ=PNCパーク)
ドジャース・大谷翔平投手(31)は3日(日本時間4日)、敵地・パイレーツ戦に「1番・DH」で先発出場。当初は投手としても先発予定だった大谷はせきなど風邪の症状の体調不良で登板回避となったが、打者のみの“一刀流”で2試合連続マルチ安打と孤軍奮闘の活躍だった。
試合後はクラブハウスで山本由伸投手(27)と談笑する場面もあった。試合終了から20分後の現地午後9時30分に帰路に就いた大谷について、ロバーツ監督は「彼(大谷)は今の体の状態でもできる限りのことをしている。打席で戦い、次の塁を狙い、勝利のために動いてくれて我々は感謝している」と話した。
試合開始の3時間40分前だった。スタメン発表の1番の欄に大谷の名前あったが、先発投手はシーハンとなっていた。各所に衝撃が走る中、ロバーツ監督は試合前取材で「彼は昨日から体調不良だった。(試合前に)投球練習のため外に出てみたが、気分が悪くなりトレーナーに知らせた。その時点で彼に確認したところ、『打つのは大丈夫』と保証してくれて、それが(46号を含む3安打で)正しい判断だったと証明された。ただ、病気で脱水の可能性もあった。試合で投げる負担を考えた時にはうまくいかないと判断した」と説明していた。
だが、周囲の心配をよそに躍動するのが大谷だ。2点を追う5回先頭の第3打席。
7回1死の第4打席は左腕・シスクから三塁内野安打。全力疾走でマルチ安打を勝ち取り、その後一塁からベッツの大きな右飛で二塁へタッチアップするなど体調不良を感じさせない走塁を見せた。
指揮官は大谷が見せた二塁へのタッチアップに関しても「驚かないね。彼は勝つために何でもする“競争者”だ。得点圏に進むことが必要ならやる。そういう選手だ」とし、投手としての次回登板については「まだ万全ではない。だからこそ、次にいつ彼が登板できるかは決まっていない」と話した。