◆JERAセ・リーグ 中日5―7阪神(4日・バンテリンドーム)
言い方は悪いが、藤川監督は短期決戦をにらんでテストを始めたと踏んでいる。先発ローテの谷間で選んだのがブルペンデー。
来日初先発のネルソンは3イニング目に疲れが見えたが、チェンジアップ、ナックルの軌道が独特で面白い。今後、先発するかは分からないが、限られたイニングで勝負するなら、どんどん振ってくるパ・リーグの打者にも通用するし、短期決戦のジョーカーになれる資質がある。逆にハートウィグ、島本らは生き残りを懸けて気の抜けない登板が続くだろう。
シーズン序盤から藤川監督の柔軟な投手起用には感心させられてきた。この日も連続試合無失点のプロ野球記録を継続中の石井がベンチ外。優勝争いに余裕があるとはいえ、選手のコンディションに最大限、配慮して起用している。V決定からポストシーズンまで時間が空くことが不安視されるが、選手を競争させながら、うまく仕上げていきそうだ。(スポーツ報知評論家)
▽安藤ワンポイント 佐藤輝の一発の弾道には驚かされた。広いバンテリンドームにもかかわらず、低いライナーでスタンドインしてしまうのだから、涌井もお手上げだろう。優勝決定後に集中力を切らさなければ、40発は射程圏だ。