◆JERAセ・リーグ 中日5―7阪神(4日・バンテリンドーム)

 阪神・近本が、ついにミスターを超えた。2点リードの9回だ。

先頭で斎藤から右中間を破る三塁打を放った。「ヒットが打てて良かった」。通算1071安打とし、プロ7年目までの通算安打数で「野球人生の中ですごく大きな人」と、背中を追い続ける歴代2位の長嶋茂雄(巨人)を抜いた。7回には一挙4得点を誘発させる適時二塁打。肩を並べた状態で最後の打席に立ち、快音を奏でた。

 スタメンを外れた前日3日までの直近10試合で32打数1安打の打率3分1厘。自己ワーストの7試合、計38打席連続無安打を味わうなど、球界屈指の安打製造機は苦しんでいた。プロ7年目までの歴代1位は、青木宣親(ヤクルト)の1114本。残り20試合で43本が必要と厳しい道だが、らしさが戻ってきたリードオフマンは「また頑張ります」と挑戦し続ける。ミスターも天国から見守っている。(中野 雄太)

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