右肩痛で60日間の負傷者リスト(IL)入りしているドジャース佐々木朗希投手(23)の今季中のメジャー復帰が厳しい状況となった。前日2日(日本時間3日)にマイナーで4度目のリハビリ登板に臨んだ右腕について、ロバーツ監督は3日(同4日)、「(MLBのレベルに)到達していないのが現状」と説明。

地元メディアも「ワールドシリーズ進出のために必要としているわけではない」と厳しく評価した。

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 マイナーで十分な結果を残せない佐々木のメジャー復帰は遠い。ドジャースは先発陣が充実。最大の武器であるはずの球速も戻っていない。

 12年連続でポストシーズン(PS)に進出中のド軍は、1年を通して10月以降の戦いを見据えている。主力の故障者の復帰を急ぐことはなく、秋にピークを持っていくマネジメントをしている。昨季、右肩痛で6月に離脱した山本は9月に復帰し、PSは先発の軸になった。今季の大谷も、投手としては慎重に、少しずつイニングを伸ばしてきた。

 当初は8月中にも復帰し、PSへステップアップしていく計画もあったが、納得させる投球を見せられず。争奪戦の末の入団とあって、他のマイナー投手よりも復帰を後押しされていたが、つかみ取れなかった。

 PSの先発は4人ほどで十分。さらに狭き門だ。

将来的なエースとして土台づくりをしてほしいという球団の考えもあるだろう。大型契約であれば復帰の優先度は高まるが、マイナー契約の弱さもある。来季以降へ向け、佐々木自身が結果と内容で昇格への道を切り開くしかない。(MLB担当キャップ・安藤 宏太)

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