ウエスタン・リーグくふうハヤテの田中健二朗投手が5日、ちゅ~るスタジアム清水で会見を行い、今季限りで引退することを発表した。元DeNA投手の引退試合は27日のホーム・広島戦となる。
「私、田中健二朗は今シーズンをもって現役引退を決めました。18年間、応援していただきありがとうございました。ベイスターズで16年間、野球選手としても、人としてもすごく成長させていただいた。くふうハヤテでは、自分の目標に向かって頑張ることができたと思います」とユニホーム姿で語った。18日に36歳を迎えるのを前に、18年間の現役生活に幕を下ろすことを決断した。
今季を迎える前に、NPB12球団に復帰できなければ引退しようと決意。今季は31試合に登板し3勝3セーブ、防御率2.08と奮闘していた。ただ、6月22日のソフトバンク戦(0●7)で、1回持たずに大量失点。引退の2文字が頭をよぎるようになり、NPB支配下選手登録期限である7月末を迎えても声がかからなかったことで決意した。
今後の活動については未定としながらも、「ここまで野球を続けてきて、育ててもらったので、野球に携わった仕事をしたいと考えています」。会見では花束の贈呈も行われ、前DeNAの石川雄洋さんから受け取った。同じくサプライズゲストとして、DeNA時代のチームメートで前巨人の梶谷隆幸さんも駆けつけた。
田中は2007年春に常葉菊川(静岡、現・常葉大菊川)を初の甲子園優勝に導き、続く夏の甲子園でも4強入りに大きく貢献した。同年、高校生ドラフト1巡目で横浜(現・DeNA)に入団した。19年にはトミー・ジョン手術を受けたが、リハビリを経て復活し、22年に中継ぎとして47試合に登板。ブルペン陣の一角として存在感を示した。翌年は11試合の登板にとどまり、オフに戦力外通告を受けた。その後、NPB復帰を目指してくふうハヤテに入団した。
くふうハヤテ1年目はケガの影響もあり、18試合に登板し1敗3セーブで防御率1.40。NPB通算16年間で274試合に登板し、14勝13敗1セーブ、64ホールド。