来春のセンバツにつながる第78回秋季全道高校野球大会の地区予選が18日から、全道の各地区で開幕する。今夏の南北海道大会に出場した大麻(おおあさ)は、19日の初戦で札幌第一と対戦。

8月27日にプロ初勝利を挙げたOBの阪神・早川太貴投手(25)の活躍に刺激を受け、34年ぶりの秋全道出場を目指す。

 偉大な先輩に負けじと、大麻ナインが2季連続の地区突破を目指す。初戦の相手は、春夏合わせて甲子園6度出場の札幌第一。南大会準Vの札幌日大など強豪ひしめくブロックに入ったが、大留(おおとめ)隆心主将(2年)は「全力疾走を徹底して、食らいついていきたい」と腕をまくった。

 今夏は、21年ぶりに南北海道大会に駒を進めた。地区代表決定戦では4点ビハインドの9回に5点を奪い、逆転サヨナラ勝ち。南大会は初戦で駒大苫小牧に敗れた(0●6)ものの、「(相手エースの)寺田(七将)さんの球を見られて、あの舞台で戦えたことは間違いなくプラスになった」と1、2年生には貴重な経験となった。

 新チームは夏のレギュラーが半数以上残る。しかし、エースやクリーンアップが抜け、「穴がまだ多い。未知数のチームで、手応えはまだないです」。それでも、8月の練習試合では強豪の北照に勝利するなど、一歩ずつ成長を続けてきた。

 秋初戦を前に、早川のプロ初勝利の吉報が届いた。

大留は、同じ大麻東中出身でもあり「身近な方が想像もつかないことをしていて、素直にすごいなと思う。間違いなくチームにとっていい影響があると思うので、勢いに乗りたい」。無名の公立校から最高峰の舞台に羽ばたいた右腕の快挙に続き、ドーム行きの切符をつかみ取る。(島山 知房)

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