大相撲の横綱・大の里(二所ノ関)が12日、相撲の神様を祭る東京・墨田区の野見宿禰(のみのすくね)神社で土俵入りを行った。7月の名古屋場所が新横綱だった大の里は日本相撲協会の八角理事長(元横綱・北勝海)や審判部の親方らが見守る前で太刀持ちに小結・高安(田子ノ浦)、露払いに幕内・隆の勝(常盤山)を従え、雲竜型を披露した。

 同神社では横綱に昇進した力士が最初の東京開催場所前に土俵入りを実施するのが恒例だ。「本当にこの神社に来たのも教習所時代以来で久々。こういう形で戻ってきたのはすごくうれしい」とうなずいた。

 石碑には「七十五代 石川 大の里泰輝」と出身としこ名が刻まれており、「教習生のとき、ここを掃除しに来て石の(歴代横綱の)名前をみていつかはと思いを持っていた。初めて自身の刻まれた名前を見て(横綱になったことを)実感しましたね」と感慨深げ。師匠の二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)のしこ名と肩を並べ「日本出身は親方以来。こういう形で並べたのはうれしい」と喜んだ。

 初日は新小結・安青錦(安治川)、2日目は幕内・玉鷲(片男波)との対戦が決まった。先場所は11勝4敗。昇進2場所目で横綱初制覇を目指す秋場所(14日初日・両国国技館)に向け「最初の5日間が大事。15日間をけがなく無事に終えたい」と抱負を述べた。

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