巨人・戸郷翔征投手(25)は23日の広島戦(マツダ)で自身2年ぶりの4連勝、8勝目をかけて先発。今季3登板で防御率9・39と苦戦が続く鬼門で“4度目の正直”に挑む。

 もう一戦も落とせない。戸郷がラストスパートをかける。先発予定の23日の広島戦で勝利すれば、9月は4戦4勝だ。舞台は今季3戦2敗、防御率9・39のマツダ。「広島戦の失点は特に今年多い。1点でも少なく、勝ちに貢献できれば。何とか2位に向けて前を向いてやっていく。完投という形になればベスト」。6回2失点で7勝目を挙げた17日ヤクルト戦(神宮)から中5日。G球場での最終調整を終えると、23年以来の4連勝を自らに課した。

 得意の季節にやり返す。8月終了時の4勝8敗から一気に盛り返してきた右腕。

直近3年の9月の防御率は昨季0・32、23年1・18、22年1・95。シーズン最終盤に力を発揮することは自負しており「9月が一番しんどい時期ですけど僕は一番好き。後半戦に向けてどれだけトレーニングを積めるかも一つのキー。先輩方からいろいろな話を聞いて、方法を取り入れた中で答えが出た」と自信を持っている。

 リベンジに向けた最重要ミッションが立ち上がりだ。広島戦は5月から3登板連続で初回に失点中。試合中盤から出力が上がってくるタイプなだけに「四球、球数をなるべく少なくいければ失点の少なさにつながると思う。前半、どれだけ慎重になりすぎず良い投球ができるか。大胆に行くところも必要」とゾーン勝負を念頭に攻めることを誓った。

 現在7勝8敗で、自身の借金完済もかかる一戦。「一人でも多くアウトを取る」と5年連続の完投勝利にも意欲を示した。真っ赤に染まる敵地は、チーム、自身にとって鬼門だが「試合前日からはいいイメージしか持たない」と強気に奮い立たせた。

自力2位復活へ、全身全霊を注ぐ。

(堀内 啓太)

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