パ・リーグ 日本ハム0―2ロッテ(22日・エスコンフィールド)

 27個目のアウトを奪われると、日本ハム・新庄監督はうつむき、ベンチ裏に引き揚げた。0―2の9回2死一塁、矢沢が左飛に倒れゲームセット。

指揮官は会見上に姿を現さず、球団を通して「あした! あした!」とコメントし、球場を後にした。最下位・ロッテに今季11度目の0封負け。首位・ソフトバンクも敗れたため2・5ゲーム差は変わらなかったが、ソフトバンクのマジックは6に減った。

 積極策も実らなかった。エースの伊藤をプロ初の中4日で先発マウンドに送った。しかし、0―0の2回、ソトに先制の13号ソロを献上すると、3連打を浴びこの回2失点。「中4日で出力が分からない中で初回にガーッといきすぎてしまった。それが2回の連打につながった」と肩を落とした。それでも最速は154キロを計測し、7回103球を投げ、7安打2失点。加藤投手コーチは、「期待以上の仕事をしてくれた」とたたえた。

 志願の続投だった。試合前に100球前後を想定していた球数は6回終了時点で92球。

6回を終え、新庄監督から「もう1イニングどうするか」と耳打ちされた。リーグ最多14勝のエースは「行かせてください」と即答し、7回を投げ抜き、チームを鼓舞した。

 しかし、打線はロッテ先発・河村に7回2安打無得点と沈黙。「厳しい状況だけど、みんな諦めていない。今のファイターズが大好きなので、最後みんなで笑って終われるようにしたい」と伊藤。残り7戦。逆転Vを信じ、最後まで戦い抜く。(川上 晴輝)

編集部おすすめ