◆米大リーグ ドジャース1―3ジャイアンツ(21日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ドジャース・大谷翔平投手(31)が21日(日本時間22日)、レギュラーシーズン本拠地最終戦のジャイアンツ戦に「1番・DH」で先発出場。6回にバットを折りながらも技ありの一打を放ち、今季最長の連続試合出塁を「26」としたが、チームは逆転負けで地区優勝マジック「3」のまま足踏みとなった。

最短Vは23日(同24日)で変わりはなく、同日に先発予定の大谷が“優勝投手”になる可能性も十分だ。

 どよめきと歓声が交差した。大谷のバットとボールが同時に飛んでいった。0―0の6回先頭。右腕マクドナルドの外角低めに沈むチェンジアップに手を出した。ボール球に崩され、しかも“相棒”がグリップ部分から折れたが、最後は右手一本で右前に運んだ。9試合連続安打で今季最長の連続試合出塁を「26」に更新。自己最多に並ぶ54号は持ち越しとなったが、一球への執念を示した。

 この日はレギュラーシーズン本拠地最終戦。今季の観客動員数は401万2470人となり、球団史上初の400万人超えを達成した。しかし、1点を先制した直後の8回に2番手トライネンが決勝の押し出し四球を与えるなど一挙3失点で逆転負け。今年のド軍を象徴する救援陣の不安定さをまたも露呈した。

ロバーツ監督は「我々には彼が必要だ」と昨季のポストシーズン(PS)でブルペンを支えたトライネンの復調を期待。一方、先発で7回1安打無失点10Kと好投したシーハンについて「おそらく救援になるだろう」とPSの“ジョーカー枠”に指名する柔軟性を見せた。

 同地区2位のパドレスが勝利したため、3ゲーム差に迫られ、ドジャースは地区優勝マジック「3」で足踏み。22日(同23日)にド軍は試合がなく、パ軍が敗れた場合はマジック2となり、23日(同24日)にも4年連続地区Vが決まる。同日の敵地・Dバックス戦に先発予定の大谷はこの日、試合前にブルペン入りして24球を投げ込んだ。16日(同17日)のフィリーズ戦では5回ノーヒッターと快投。白星はつかなかったが、確実に状態は上向いている。

 アリゾナでの試合といえば、5月9日(同10日)には打者として9回に12号決勝3ランを放ち、バンザイして喜びを爆発させた場面が記憶に新しい。今度は二刀流で歓喜の瞬間を迎えられるか。背番号17が新伝説を刻む。(中村 晃大)

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