駒大陸上部の大八木弘明総監督は22日、東京・世田谷区の駒沢キャンパス内で同校OBの国学院大・前田康弘監督、立大・高林祐介監督とトークイベントを行い、今季の箱根駅伝展望などを語った。

 20日まで行われた東京2025世界陸上では、大八木監督が代表を務める「Ggoat」から、男子1万メートルに鈴木芽吹(トヨタ自動車)が、男子800メートルに落合晃(こう、駒大)が出場。

「健闘している姿はうれしい」と話したものの、鈴木は20位、落合は予選敗退に終わったことについて「何か新しいものを強化しながらつくっていかなければ」と自身も世界との差を痛感したと語った。

 また、世界陸上を総括した大八木総監督はマラソンに注目。「マラソンはやはり大事。それには私たちが5000、1万で速い選手を作ってマラソンに転向しないと世界陸上でメダル、優勝は難しい。25歳ぐらいの若いうちまでにスピードを磨かないと。海外の選手は若い頃はトラック、マラソンは30歳を目安に転向している」と話した。

 質問コーナーでは大八木総監督の代名詞「男だろ!」を聞きたいと要望が。すると総監督は、10月13日号砲の出雲駅伝を幕開けにはじまる駅伝シーズンに向け、前田、高林の両まな弟子に向け「男だろ!」と熱いエール。2人は笑顔で応えるとともに、来場した約1000人が一同に盛り上がりをみせた。

 話題は大八木監督が風邪を全く引かない話に。「(新型)コロナにかかったことがない」と語る大八木監督は「今日もサウナに入ってきた。朝練習後はサウナ。

整ってからグラウンドに行っている」と話し、場内の笑いを誘った。すると前田監督は「私も最近サウナにハマって、芋焼酎も好きになって恩師に似てきた」と明かし、「私が指導者になりたての頃、伊豆大島の合宿でご一緒させていただいた時に、大八木さんとサウナの中で筋トレしていた」と驚異のエピソードを話すと、こちらも笑いに包まれた。

 今年の箱根駅伝の展望について大八木監督は「駒大はそれなりに行くでしょう。やっぱりW(早稲田)とC(中央)。A(青山)はそこそこ来る」と濁し気味に話すと、「ミスのないレースが大事。2区、5区、6区、9区。往路は3番以内が(マスト)」と強調した。

 昨年、出雲と全日本大学駅伝の2冠を達成した前田監督には「あとは箱根だけ。指導者として勝たなくてはいけない。俺は勝たせるために指導者になったのだから、と選手に伝えなければ」と発破をかけた。また、近年躍進中の立大・高林監督には「やっぱり六大学に行ったからには上に行かないと」とエールを送っていた。

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