◆JERAセ・リーグ ヤクルト3―2阪神(22日・神宮)

 神宮が騒然とした。0―0の2回。

先頭の阪神・佐藤輝が昨季までの同僚・青柳の低め直球を軽く払うように振っただけで、打球はあっという間に左中間席に入った。「初対戦の投手だったので、とにかく思い切ってスイングしていくことを心掛けた」。出場4戦ぶりの一発は12球団トップ独走の先制39号ソロ。同トップの打点も97に伸ばした。

 蓄積疲労などによるコンディション不良のため17、18日の広島戦(マツダ)は欠場。虎党の心配は募ったが、「球の軌道をイメージしながら、良かった。今は敵なので、しっかり打つつもりでいった。いいスイングができた」と“青柳撃ち”で完全復活だ。4回の先頭は四球で出塁し、続く前川の適時二塁打を呼び込んだ。もう心配はいらない。

 試合は同点の8回にドリスがオスナに勝ち越しソロを浴び、逆転負けで交流戦以来の3連敗。主砲の一発は空砲となったが、個人としては前進した。

球団の日本選手では05年の金本知憲以来で、阪神でプロ生活をスタートした選手に限れば1985年の掛布雅之=スポーツ報知評論家=以来となる40号の大台に向け、残り5試合。「変わらず一打席一打席、頑張ります」と決意を示した。(中野 雄太)

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