◆米大リーグ マリナーズ2―3ドジャース(26日、米ワシントン州シアトル=Tモバイルパーク)

 ドジャース・佐々木朗希投手(23)が26日(日本時間27日)、敵地・マリナーズ戦で2度目のリリーフ登板。自身初の中1日で2点リードの7回からマウンドに上がり、1イニングを1安打無失点2奪三振と好投した。

 先頭の8番クロフォードへの初球は98・3マイル(約158・2キロ)直球でファウル。3球目のスプリットで三ゴロに仕留めると、9番ヤングは99・7マイル(約160・5キロ)直球で空振り三振。だが、23年WBC準決勝のメキシコ戦で対戦している1番アロザレーナにはこの日最速の100・1マイル(約161・1キロ)直球を左中間フェンス直撃の二塁打とされた。2死二塁で迎えたメジャー最多60本塁打を放っている2番ローリーとの対決では、球場に「MVPコール」が起きる中、スプリットを3連投。ア・リーグMVP候補から空振り三振を奪ってピンチを脱した。

 ロバーツ監督は「(中1日でも)彼の投球内容は全く落ちていなかった。むしろ、アロザレーナにヒットを打たれた後の対応が素晴らしかった。動揺せず、しっかり受け止めていた。私は彼がそういう投手であることを常に期待してきた。彼の持つ気迫や感情の出し方にはポジティブな意味があり、チームにとってもいい影響をもたらすだろう」と絶賛。「もし(開幕直後の)4月だったら、同じ結果にはなっていなかったと思う。今の彼は日本にいた時のような制球力を取り戻しており、速球もかつてのように威力がある。

スプリットもストライクゾーンから落ちる軌道で投げられている。彼は今、以前とは全くの別人になっている」と話した。

 朗希は右肩痛から今月24日(同25日)にメジャー復帰し、オープン戦、マイナー戦を除くと日米通じて初めて救援登板。最速99・8マイル(約160・6キロ)を計測し、1回を2奪三振でパーフェクトリリーフを披露した。チームではブルペン陣の不振が続いており、朗希には救世主として期待がかかっている。

 ここまでは全て中2日での救援登板だったが、今回は中1日のテストだった。試合前、ロバーツ監督は30日(同10月1日)からスタートするポストシーズン(PS)に向け、レギュラーシーズン最終カードとなるマリナーズ戦では「3試合中、2試合の登板という形で様子を見たい」と説明していたが、試合後には「(PS前は)もう行かない」とし、「いい意味で難しい判断が迫られている」と苦笑した。

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