高校野球秋季山梨県大会▽決勝 山梨学院6―2甲府工(27日・山日YBS球場)

 山梨学院が決勝で、古豪・甲府工を6―2で下し、5年連続12度目の優勝を飾った。先発の左腕・檜垣瑠輝斗(2年)が2失点完投で勝利に貢献。

10月18日開幕の関東大会は山梨県開催のため、山梨1位の山梨学院はスーパーシード(2回戦からの登場)となる。2位の甲府工に加え、3位の駿台甲府も開催県枠での出場権を得た。

 4強入りした今夏の甲子園で熱投を見せた山梨学院・檜垣のスライダーがさえまくった。2失点は喫したものの、警戒していた甲府工の強力打者は完璧に封じ込んで、9回8奪三振。背番号1は準々決勝、準決勝に続く完投にも、「チームを勝たせることができて良かった」と疲れた顔を見せなかった。

 吉田洸二監督(56)は苦笑いしながら「檜垣が粘りのいいピッチングをしてくれた。野手が足を引っ張ったのにね」。守備位置のずれやアウトを取り切れなかった守備の細かなミスを指摘しながらも、エースの好投には賛辞を惜しまなかった。

 プロ注目の194センチ二刀流右腕・菰田陽生(はるき、2年)は新チームの主将となった。甲子園では菰田が先発し、檜垣が継投するパターンだったが、秋季大会では菰田の投手としての登板はなく、決勝では「4番・一塁」で先発。2安打1打点の活躍を見せた。

 吉田監督は菰田にキャプテンシーを求め、檜垣には投手としてさらに磨きをかけることを期待。

関東大会を見据えて「(2人で継投する)甲子園パターンがベスト」と、県大会では役割を分けた狙いを明かした。

 2回戦からの出場となる関東大会では一つ勝てば4強入りのため、来春のセンバツ出場が確実となる。菰田は「(出番がくれば)自分も早く投げたい」と意気込んだ。

(甲斐 毅彦)

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