陸上の織田記念国際(29日、ホットスタッフフィールド広島)の前日会見が28日、同会場で行われ、女子100メートル障害で昨年9月の東京世界陸上代表の日本記録保持者・福部真子(日本建設工業)、同代表で日本歴代2位の中島ひとみ(長谷川体育施設)が出席。中島は「思い切ってチャレンジしたいと、この冬を過ごしてきました。

2026年はたくさん失敗してたくさん成功しての繰り返し。来年、再来年の可能性に懸けられる、土台になるような年。そのスタートになれば良いと思っています」と明るく話した。

 昨年4月の同大会で日本歴代5位(当時)となる12秒93で優勝し、注目を集めた。この大会は中島にとって特別で「すごく長い、暗いトンネルにずっといた時期から、少し明るみに出られた大会。今まで以上に、思い入れのある大会です」と気持ちを込めて話す。織田記念から一気に波に乗り、同5月のセイコー・ゴールデングランプリ(東京)で12秒85をマーク。同7月の日本選手権(東京)は2位に入り、同9月の東京世界陸上代表入りを決めた。本番では準決勝進出を果たした。

 目標だった世界大会に出場した大飛躍の昨シーズン。夢舞台を走ったが、わき出た感情は「世界に対する差。悔しさ」という。

「大きな感情だった。こんな感情を持つことができるんだと思った」。今季は世界大会の無いシーズンだからこそ「陸上人生最大のチャレンジをする年にしたいと思っています。来年、再来年の世界大会へ向け、今まで集めてきたピースを0にしても、違う走りを見つけたいと考えています」と30歳は強い覚悟で冬を過ごし、今シーズンに乗り込んでいる。

 現在の自己ベストは日本歴代2位の12秒71。挑戦することは「すごく勇気のいることではありますが、12秒5、4台を目指すには、思い切ったチャレンジが必要」と冬季はパワーのある力強い走りを目指して、でん部や太もも裏を重点的にトレーニング。繊細な競技だからこそ「一つ一つは形になってきているが、まだ合わさっていない。うまくはまれば、楽しみなタイムが出てくると感じています」とシーズンを通して、完成形に近づけていくつもりだ。

 様々な挑戦をしていく中で、新しい目標も生まれた。世界最高峰シリーズの「ダイヤモンドリーグに出てみたい。目標を持てていることが幸せだと感じています」と瞳はキラキラだ。「去年は世界陸上、世界陸上ってずっと考えてきつかった。

思い詰めず、伸び伸び走れるこの1年を有効的に使いたい」。思い出の織田記念で良い感覚をつかみ、さらなる進化につなげる。(手島 莉子)

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