世界4団体スーパーバンタム級統一王者・井上尚弥(33)=大橋=が3日、東京ドーム興行から一夜明けて所属する大橋ジムで一夜明け会見に臨んだ。試合中に左目を負傷した中谷潤人(M・T)に対し、「このまま叩きのめそうっていう気持ちが100%ではなかった」と率直な心境を吐露。

今後についての質問には3度「白紙」と繰り返した。

 以下、会見での主な一問一答

―一夜明けの率直な感想

「ひとまずホっとしてるのと、こうして一夜明け会見を拓真と2人で今日を迎えられたっていうのが、戦う前から2人で話していた。絶対2人で勝とうっていう約束も果たせましたし、本当に今日2人でここに出席していることをうれしく思います」

―昨日の試合を振り返って

「中谷選手の技術だったり気迫だったり、そういうものを感じながら戦っていたし、逆に向こうも多分そういう気持ちだったと思うので、自然とディフェンスから、オフェンスから、オフェンスからディフェンス…そういった、こう、お互いが打っても当たらない空間っていうものを多分お互いが楽しんでいたと、思うので、あれは多分、本当にそこから自然と出た笑顔だったかなと思います」

―中谷選手ともう1回戦い気持ちがあるのか、それよりも次のステージに行きたいか

「どうですかね。僕的にはそういう望む声があるなら第2弾というか、そういったのも全然ありかなと思いますし、逆にまた違うステージに行くっていうのも選択肢の1つではあると思うので。そこはもしっかり、大橋会長とも話し合って決めていきたいと思います」

―昨日のドームを超えるような伝説を期待してもいいか

「もちろん、期待してください」

―具体的にどんなイメージがあるか

「昨日も話をしたんですけど、この先、白紙ですということを自分の口から言ったんですけど。そこも少し選択肢がある中、また大橋会長としっかり決めていきたいなと思います」

―いまやってみたいこと、食べたいものなどプランがあれば

「そんな欲も別にないんですけど、ひとまずやっぱこの張り詰めた、精神的なダメージというものがあるので、そこをしっかり抜きたいなと。肉体的なダメージってのはさほどないんですけど、やっぱりここに来るまで、すごいプレッシャーとの戦いもありましたし、まずはそこをリセットしたいなと思います」

―ファンにメッセージを

「昨日はほんとにたくさんの応援をありがとうございました。ほんとに皆さんの力が…皆さんの力じゃないか(笑い)。みなさんの応援が力になりましたし…(笑い止まらず)皆さんの応援が力になりましたし、また舞台で戦いたいなっていう気持ちにもなっていますので、また皆さんが期待するファイトをできるように、また少し休んでから頑張りたいと思いますので、また応援よろしくお願いします」

―2度目の東京ドーム興行で盛り上がりをどう感じたか

「まず入場する時から、前回(24年5月)のドームとはやっぱりこう、お客さんの数、声援、違いってものを感じながら入場はしてました。戦ってる時も、皆さん応援だったりは本当に力になりましたし、ドームは井上兄弟にとってはすごくいいステージだなという場所になってます」

―今後のスケジュールは

「そこも、ひとまずは白紙です」

―尚弥選手から見て拓真選手の試合はどうだったか

「自分は控え室でアップしながら見てたんですけど、本当にパーフェクトだなと思いながら見ていて。昨日、家に帰ってからいとこの浩樹と拓真の試合を2人で見直したんですけど、ロープ際のディフェンス、接近した時の肩の入れ方や、密着具合、変態だなって話。それぐらい2人で見て感心してました。

そこが拓真にとって1番強いパターンだなみたいな話をしてました」

―どういう位置付けの一戦だったか

「昨日の戦いは、自分のキャリアを通して、ポイント的にも、内容的にも少し競った試合の中の1つではある。そういった試合は自分にとって貴重な試合というか、またレベルアップをできた試合であるのかなと思います」

―試合を見直してみての感想は

「2ポイント差は厳しいなと思うんです。自分がやってる感覚と見直した感覚で。でもそこの感覚が今後もっと必要になってくるのかな。(試合を)やりながら、陣営と確認しながらのポイントで、なんとなくは合ってるんですけど、それ以上に詰まってるジャッジもいたので、ジャッジがどういうものをそのポイントに、優勢として加えていったのかっていうところも知りたいと思う。そこはやってて、帰って見直して率直に思ったところです」

―そこも試合中の判定材料に加える?

「そうですね。技術とかをこれから見直していくっていうのも必要ですし、また、採点を試合中に僕とセコンドとしっかりとずれないように。そこの見直しも必要なんじゃないかなって」

―次のステージへ、とういところでプランがあれば

「いや、まだ白紙なんで。これから考えます」

―1年前に対戦を呼びかけて実現した。この1年の戦略、考えて仕掛けたことがあれば

「ピカソ戦が終わるまではないですね。そういうのは」

―先手を取ったり、けん制したり、楽しんでやっている雰囲気があったようだが

「ありました。でも、1年前に呼びかけてから、まだこなさなきゃいけない試合がまだあったて、そこに集中しながらやってはいましたけど」

 

―試合後、8~10回はある程度ポイントを渡してもいいかなという話があった

「1~4回ははある程度、あの距離で戦ってポイントをピックアップできたかなっていう感覚で、そこから少し強めながら。

微妙に。で、そこもなんとなく取れたかなっていうところで、陣営ともポイントは大丈夫ということで8、9、10で中谷選手もプレッシャー強めてきたので、それはその攻撃で迎え撃つんではなくて、少し体力を温存しながら、受けに回ってポイントをピックアップできればいいけど、できなければ別に自分の中では譲ってもいいかなっていう感覚でそこら辺のラウンドは戦ってました」

―結果的に中谷選手がカウンターを狙うような入り方になったのは良かったのか

「どうですかね。タラレバになってしまうんで、なんとも言えないですけど。昨日やった感覚で、僕は中谷選手のパンチでは倒れないなという感覚はあったので、接近戦で来たとしても、また違った展開で試合は流れていったと思うので、そこは本当に分からない」

―11回の右アッパーで中谷選手が左目を負傷した。そこを攻めに利用したのか、気持ちを抑えたところがあったのか

「なんか、ちょっと、少しありましたね。自分の中でも。本当にこのまま叩きのめそうっていう気持ちが100%ではなかった。ちょっと複雑な感情。初めてでしたね。その後のリカバリーもうまかったのもありますけど。やっぱりそこで、本来であれば仕留め切るっていうものが1番の理想形ではあったと思うんですけど。(甘さ?)甘さではないです」

―12ラウンド残り1分くらいでモニターを見た意図は

「意図はないですけど、あと何秒あるかな?という感じ。

時間次第で(倒しにかかるか)どうしようかな、というのも。もうラストだし、陣営からの声と自分の気持ちとしっかりと合わせないといけない。そのままでいいよっていう指示であれば、そのままで行くのが正しいかなと自分は思うし、ゴーサイン、いけいけっていうアドバイスがあれば行ったと思うし、その中であと何秒あるかな?っていう、そのぐらいの気持ち」

―tiktok配信でスーパーバンタム級で1人戦いたいやつが残っているという発言をしていた。それは誰か

「そんなこと言いましたっけ?(笑い)言ってました?記憶にございません。そん時のテンションで、tiktok初めてだったし、なんかちょっと喋っちゃったぐらいで。全然そんなに。(今後は)白紙なんで。すみません」

―朝を迎えた心境、眠れたのか

尚弥「大仕事を終えたっていう気持ちと、睡眠は2時間半です」

拓真「自分はどんぐらいですかね、1時間ぐらいですかね、寝てもすぐぱっと起きちゃって全然寝れなかったですし、家で何も考えずゆっくりしてるのが幸せだなってかみしめてました」

―(拓真選手)井岡選手の姿をどう受け止めたか

「井岡選手と戦えたことが、自分のボクシングキャリアの中でも1つ大きな宝になったのかなっていうのを一番感じました」

―尚弥選手に。戦い終わった瞬間に2人とも柔らかい表情だった。2人しか分からない時間だったのかと思うが

「そうですね。36分間やりあった。それも1年前からお互い意識し合いながらやってきましたから、終わった瞬間というのはもう、戦いが終わった瞬間なんで、全てが終わった、っていう、ああいう表情なのかなとは思います」

―東京ドームで再び、という言葉があったが、どんな相手とやるかイメージはあるか

「イメージはないですね。

(24年5月に)ネリ戦をやった時、2年後じゃあ中谷選手とっていうイメージもなかったし。またここから、そういうふさわしい相手、自分もやっぱりそう。またドームでやれるように、いい試合をまたしていかなきゃいけないし、そこは本当にタイミングかなと思います」

―拓真選手に。試合後、井岡選手に言われたことや感じたことは

「自分自身、レジェンドと12ラウンド戦えたことがすごくいい経験にもなったし、すごく嬉しく思えたし、自分自身も本当にありがとうございましたっていう、そういう、感謝の伝え合いじゃないですけど、そういう感じでしたね」

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