J1清水は14日、アウェー岡山戦(17日)に向け、三保グラウンドで調整を行った。GK佐々木智太郎(19)は、プロ初出場へ静かに闘志を燃やしている。

 PKで勝利した前節(5月10日)福岡戦で公式戦初のベンチ入り。「入団してから1年半、ベンチに入れない時期が続いてきた。それでも準備を怠らずにやってきた」と振り返った。本拠地アイスタで、ピッチ外から戦況を見守りながらも、平常心を保って準備を続けた。1-1の末のPK戦でGK沖悠哉(26)が勝利に導き、佐々木の出番は来なかったが「ファンの方との距離が近かった。次は試合に出て、それを感じることができればいい」と、プロデビューへの思いを口にする。

 埼玉・昌平高から加入した高卒2年目。24年夏の全国総体では優勝に貢献した。188センチのサイズと高いシュートストップ能力が武器だが、チームにはGK梅田透吾(25)とGK沖がいて、守護神争いは激しい。公式戦の出場機会が巡って来ないことで精神的に苦しむこともあったが、「今はコントロールできるようになってきた。それがプレーの良さにもつながっている」と前を向く。

 練習では、先輩GK陣に助言を求めることもある。

中でも、“沖の早起き”には刺激を受けている。「朝早くジムに行っても、(沖は)もっと早くから体を動かしている」。百年構想リーグ開幕スタメンだった沖は、一度定位置を梅田に譲りながらも、5月6日のC大阪戦の途中から11戦ぶりに出場し、PK戦勝利に貢献した。「準備していたら、いいことがあるんだなと思った。継続することは簡単そうで誰にでもできることじゃない。学びにしていきたい」と力を込めた。

 佐々木も、中学時代は公式戦出場が1試合のみだった。それでも昌平高では、2年時に緊急出場した一戦で好セーブを連発し、定位置をつかんだサクセスストーリーを持っている。「腐らず準備していければ、いいことはある」。その言葉には、苦しい時期を乗り越えてきた実感がにじんでいた。(伊藤 明日香)

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