大相撲 ▽夏場所8日目(17日、両国国技館)

 大関復帰の霧島は西前頭4枚目・豪ノ山に押し出されて初黒星を喫し、全勝が消えた。小結・若隆景は西前頭3枚目・王鵬を寄り切り、東同15枚目・翔猿は東同11枚目・宇良を押し出して1敗を死守。

賜杯争いは1敗で霧島、若隆景、翔猿が並び、2敗で平幕の豪ノ山、琴栄峰、藤凌駕が追う。

 相撲は本当に難しい。動きの中での投げが勝負の光と影になった。立ち合いから霧島の動きが際立っていた。押し相撲の豪ノ山を突き上げて一気に土俵際まで持っていった。残った豪ノ山を霧島が振って左を差して再び追い詰めたが、すくい投げを打って豪ノ山を土俵中央まで引っ張り込んでしまった。そこからは豪ノ山のペースで中に入られて押し出された。

 周囲の相撲好きは左を差した時にじっくり攻めれば良かった、すくい投げも横に振るのではなく下に打つべきだったと言うかもしれない。実際、私もそう思ったが、動きの中での一瞬の判断。批判はできないだろう。たった一つの投げが分けた明暗。それが相撲の難しさなのかもしれない。

 霧島は何も反省する必要はない。立ち合いからの動き、流れは良かった。この相撲を続けるべきだ。星は並んでも霧島がまだ半歩以上、リードしている。(元大関・琴風、スポーツ報知評論家)

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