◆第87回オークス・G1(5月24日、東京競馬場・芝2400メートル)

 週中の取材で引っ掛かっていた事がある。ルメール騎手が発した「前走は少しびっくりした」というコメントだ。

ドリームコアの桜花賞(9着)の出脚が、2走前のクイーンC(1着)とあまりにも違いすぎたために口を突いた言葉。前走のG1ではうながしても全く進んでいかず、1コーナーまでに他馬に両側から挟まれる形でリズムを欠いたのに対し、後者は好位から引っ張り通しで運び、手応えの差は歴然。名手は驚くほどの行きっぷりの悪さを「集中していなかった。気持ちが良くなかったね」と説明した。

 しかし、3戦3勝のホームである東京なら、本命はドリームコアでいい。この舞台では行きっぷりがまるで別馬のように違う。6枠12番に入ったが、行き脚さえつけば好位で立ち回り、きっちりと折り合う2走前のようなレースがかなう。思えば、母のノームコアが見せたベストパフォーマンスと言えば当時のJRAレコードを叩き出した19年ヴィクトリアマイルだろう。【2021】と舞台巧者でもあった母の血統面からも強調できる。

 当日の天候が微妙だが、父は日本ダービー馬キズナで、母の父がパワータイプのハービンジャー。加えて、500キロ台と馬格もある。切れ味を身上とするタイプには不利に働く芝状態でも、問題なくこなせる下地がある。

転厩は気になるところだが、過去10年で4勝を挙げるルメール騎手が3戦連続の手綱で「もっといい結果が期待できる」と言うなら乗り越えられる。(石行 佑介)

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