【モンテレイ(メキシコ)3日=ペン・金川誉、後藤亮太、カメラ・山崎賢人】11日に開幕する北中米W杯に出場する日本代表は3日、メキシコ・モンテレイでの事前合宿をスタートした。予定していた練習場が芝のコンディション不良で変更となり、時間も大雨が予想され、夕方予定から午前練習に変更。
照りつける太陽の下で、長友は笑った。モンテレイでの練習初日。チーム最年長の39歳は走り、声を張り上げた。「いよいよ、特別なW杯のエネルギーがわき上がっている。時差(ぼけ)で(午前)3時ぐらいに目覚めましたけど、めちゃめちゃ元気です」と充実感をにじませた。
この日は湿度70%以上と、蒸し暑さがピッチを覆ったが「全然感じない。W杯の魔力ってやつですね。ただ、暑さに慣れておくことは非常に大事」と語った。1次リーグが行われるダラス、モンテレイは、ともに6月の気温が35度以上になる日も。試合会場はダラスが空調付き、モンテレイは気温が下がる夜10時キックオフだが、事前のコンディション調整を含めた暑熱対策が、今回のW杯を戦い抜く鍵となると予想した。
日本人初の5大会連続の代表入り。苦い経験が森保ジャパンの財産となる。長友にとって、2度目の世界挑戦となった14年ブラジルW杯。当時、インテルで大活躍し「W杯優勝」を目標に掲げてブラジルに乗り込んだ。だが、チームは1次リーグ3試合で1分け2敗と惨敗。大会後、長友は力不足を痛感して号泣した。
いまだ心に残る深い傷。しかし、今大会のメンバー入りが決まった後、1度も見ていなかった初戦で逆転負けしたコートジボワール戦の映像と向き合った。
「(前半)20分ぐらいから(状態が)落ちていました。みんなも体が動いていなかった。ブラジルW杯の試合は、1試合も見たくなかった。傷が残っていて、しみると痛かったので。
同大会では比較的涼しい合宿地・イトゥで調整し、高温多湿のレシフェで初戦を迎えた。蒸し暑さに適応できず、選手たちの状態は上がらず。後半逆転負け。「改めて、コンディションの管理や仕上げていく形は大事だと気づいた。この経験も、後輩たちに伝えられる」。12年間、触れることすら拒んできた傷口をあえて開き、己の失敗と向き合ったのは、全ては今回のW杯を勝ち抜くため。モンテレイの猛暑で汗を流す森保ジャパンにとって、何よりも説得力のある道標となる。
◆1次リーグ各地の6月の気候
▼米ダラス 日中の最高気温が30度を超え、湿度は平均60~70%。日本のようにじめじめした不快感より日差しが強いとされる。第1戦・オランダ、第3戦・スウェーデン戦が行われる会場は屋内開催、空調設備あり。
▼メキシコ・モンテレイ 第2戦・チュニジア戦が行われ、6月の最高気温の平均は34度。山に囲まれた盆地で湿度も高く、蒸し暑くなる。
◆ブラジルW杯での暑熱対策失敗
米・クリアウォーターで暑熱対策を行い、ブラジル入り。ベースキャンプ地・イトゥは6月の平均気温が20度を下回り湿度も低く、いずれも30度近い高温多湿な試合開催都市との気候差に狂わされた。回復効果などを見込んで涼しい場所を選んだが、コートジボワールとの初戦は体力が持たず、逆転負け。その後も状態は上がらず、2戦目はギリシャに引き分け、3戦目はコロンビアに完敗し、ザック・ジャパンは1次リーグで姿を消した。

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