◆JERAセ・リーグ 中日5―0ヤクルト(6日・バンテリンドーム)

 中日が、6日のヤクルト戦(バンテリンドーム)で勝利し、5月9日以来の最下位脱出となった。その立役者となったのが、7年目の石川昂弥内野手だった。

 0―0の8回1死満塁で、清水の148キロ直球を強振。打球は前進守備を敷いていた右翼手・モンテルの頭上を越える二塁打で、2点を呼び込んだ。試合開始から3時間を迎えようとした中での決勝打に、喜びを爆発させた。前を打つサノーが無死満塁の絶好機で二飛に倒れていただけに、「サノー打てよ、と思ってました」とニヤリ。仲間の悔しさを晴らす一打で、流れを引き戻した。

 今季からチームに加入した33歳のミゲル・サノー内野手。ナイター翌日のデーゲームの朝も、ロッカーで歌を歌う底抜けの明るさに加えて、ミスした仲間に率先して声をかける優しさも持つムードメーカーだ。

 7月の遠征先で、石川昂が食事を終え、ホテルまで歩いていた時だった。突然、「たかやさーん!」と声が聞こえた。辺りを見回すと、信号待ちしていたミニバンの助手席から顔を出し、両手を振るサノーの姿があった。「サノーでーす!」と“自己紹介”したタイミングで信号は青に。満面の笑みで手を振りながら、去っていった。

「いや、目立つやろと思ったけど(笑)。サノー、まじでおもろいんよね。あんな明るい助っ人、見たことないよ。(サノーがいると)ベンチが明るくなる」と笑った。

 前半戦は、最下位に低迷した。重苦しい空気の中でも、助っ人は、ファームの若手に習ってきた「加トちゃんペッ」をチームに浸透させて、仲間を笑顔にしてきた。そんなサノーが肩を落とす姿を見て、打席に向かった石川昂。仲間の思いも背負った会心の一振りだった。

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