◆第108回全国高校野球選手権大会第10日▽2回戦 花巻東4―1岡山学芸館(14日・甲子園)
第1試合では花巻東(岩手)が岡山学芸館を下し、23年以来3年ぶりの夏16強入りを決めた。「3番・左翼」で先発した赤間史弥外野手(3年)が、“三刀流”の大暴れ。
180センチ、98キロの赤間の巨体が、土煙をあげて突進した。花巻東が3点リードの7回1死二、三塁。打者・久保村冠太の4球目のサインはヒットエンドラン。スライダーにバットは空を切ったが、三塁走者の赤間は、捕手がショートバウンドしたボールを横にはじくのを目の端で捉えると、そのまま本塁へ突入した。貴重な4点目の記録は本盗。「流れを持っていきたいと、迷いなく走りました」と頬を紅潮させた。
立派な体格ながら、50メートル走は6秒2の俊足。この試合、二盗と2つの三盗を決め、4盗塁とダイヤモンドを疾走した。1試合4盗塁は岩手の選手では80年ぶりの快挙。3年ぶりの16強進出を呼ぶ活躍に「気持ちで負けないようにと臨んだ」と笑みを浮かべた。
打席でもマウンドでも魅せた。初回1死二塁の好機では左越えに強烈な先制適時二塁打。「迷いなく振り切れて、芯で捉えられた」。先制打の後も貪欲に初球から三盗を決め2点目のホームイン。木製バットを駆使して4打数2安打1打点と快音を響かせ、高校通算47発を誇る強打でも魅了した。投げては7回1死一、三塁のピンチで登板。「絶対ここを抑えてゼロで帰ってやるんだ」と、後続を連続三振に切った。直球とキレのあるスライダーを操り2回2/3を1失点。“大魔神”のごとく試合を締めた。
パワーの源はでっかい胃袋。幼少期からよく食べる子だったと母・直子さん(55)は証言する。「保育園の時はみんなよりおかずが1つ多い『史弥盛り』という特別メニューを先生方が用意してくれていた。
目指すは同校OBの菊池雄星、大谷翔平でもつかめなかった深紅の大優勝旗。「日本一を目指して、一戦必勝で戦いたい」。走って投げて打っての三刀流。2勝じゃまだまだ満たされない。(渋谷 拓人)










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